事務所探訪:2015年7月号 Vol.46

事務所探訪

アトーニーズマガジン 事務所探訪

多種多様な「働く場」としての法律事務所を、読者に代わり、編集部が取材します。事務所の理念・方針・特徴・こだわりや工夫が凝らされた事務所の“日常風景”を分かりやすくお伝えします。

Style of Work

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稲葉総合法律事務所

金融法務分野の専門知識・経験と チームワークを武器に力強く成長を続ける

稲葉譲弁護士、牛山琢文弁護士、正田真仁弁護士が立ち上げ、本村彩弁護士を迎え入れて現在パートナー4名、アソシエイトを含めると12名の弁護士が所属する稲葉総合法律事務所。この8月で、設立5年目を迎える。当初わずか3名の事務所であったが、業務の増加に伴いこの期間で12名の弁護士が所属するまでに至った。代表パートナーの稲葉弁護士に、事務所の設立目的と経緯を聞いた。「能力ある個々の弁護士が、業務に対する同じ姿勢を徹底し、チーム一丸となってクライアントのために業務を行う、理想の法律事務所をつくりたいと考え、開設しました。当事務所では、全員が依頼者のニーズをきちんと把握し、タイムリーなタイミングで対応する。そして、プロとして質の高いリーガルサービスを提供する。最後に、依頼者利益となる的確なアドバイスを行う。この4点を満たすことを徹底し、業務に取り組んでいます」「弁護士として当たり前のことかもしれませんが……」と、付け加える稲葉弁護士は、「一つひとつの案件に対して丁寧かつ〝小回りよく〞取り組むことを徹底していきたい」と続ける。高度な専門知識と経験を積んだ稲葉弁護士は、クライアントからの評価を通じて手応えを感じ、新たなステージとして新事務所の開設を選択したのだ。同事務所は金融法務を中心とした専門性の高い案件に関与する。契約書作成はもちろん、複雑な紛争にも対応している。依頼者はメガバンク、地銀、信託、証券、ノンバンク、ファンド、不動産会社、アセットマネジメント会社など。これから成長が期待される介護・医療などのヘルスケア分野、エネルギー関連を手掛ける企業の依頼もある。「我々は少数でありながら、大手法律事務所と同じクオリティで仕事をしていると認められており、ありがたいことに新たなファイナンスの仕組みづくりの案件も多くご依頼いただいています。それが我々の誇りです」 金融庁への出向経験があり、金商法、資産流動化法、投信法、不特法などの法改正に関与し、〝運用する側〞の論理を熟知した本村弁護士がジョインしたことも事務所の存在感を高めた。そして、稲葉弁護士は金融ビッグバンから現在までを見渡してきた金融法務のプロフェッショナル。牛山弁護士は不動産取引のほか、再生エネルギーなど、新分野でのプロジェクトファイナンスを得意とし、正田弁護士は資産流動化や、新たな仕組みを利用した特殊なファイナンス案件を数多く手がける。それぞれが金融法務の中でも得意とする分野を有し、知見とノウハウを提供し合って協働できるのが、同事務所の最大の強みだろう。「期が近いこともあってよく話し合いますので、誰が何を得意としているかは熟知しています。協力し、融通し、互いのノウハウを共有して、依頼者にとって最善のリーガルサービスを提供し、新規案件に取り組んでいく。それが我々のスタイルです。また、当事務所では依頼者の窓口としてアソシエイトを前面に出し、主体的に考えることを心がけていますが、その分、アソシエイトの動きへの目配りは欠かしませんし、相談事には頼まれなくても乗る(笑)、という風土です」と牛山弁護士は語る。
金融法務は社会情勢の影響を直接的に受けるため、法改正や業界動向に敏感でなければならない。案件対応は3人1チームを基本とするが、全員での情報共有、研究の場は意識して設け、教育体制の確立に力を入れる。事務所の一体感、結束には、並々ならぬ自信がある。パートナーを務める4人の弁護士に、同事務所の業務の中心である金融法務の面白さと、求める人材像について尋ねた。「金融法務の面白さは2点あります。一つは、金融は〝経済の血液〞なので、国あるいは企業の新規プロジェクトが立ち上がれば、そこに必ず新たな金融の仕組みが出来上がる。〝日本初の案件〞も多いので、それに関与できるのが大きなやりがいです。もう一つは、金融法務が理屈を積み立て、仕組みをつくる性質のものであること。リスクも含めて、弁護士が受け身ではなく積極的に関与していけるのは、金融法務ならでは。ここに興味・関心を持ち、チームとしての仕事を楽しめる弁護士と一緒に働きたいと思います」

■プロフィール

  • ●所在地
  • 〒100-0004
  • 東京都千代田区大手町1-7-2
  • 東京サンケイビル18階 
  • TEL/03-6265-1895(代表)
  • http://www.inaba-law.jp/
  • ●2011年8月に設立。弁護士は、パートナー4名、アソシエイト8名。事務局スタッフ4名を加え、全16名の事務所。金融法務、証券化、ストラクチャード・ファイナンス、一般企業法務、紛争解決、および事業再生・倒産法関連法務を業務内容とする。特に金融法務分野に強く依頼者には大手金融機関が多い。なお、事務所開設以前から証券化をはじめとする複雑な金融取引の組成に関与してきた実績があり、流動化・証券化協議会(SFJ)の正会員、不動産証券化協会(ARES)の賛助会員でもある。