事務所探訪:2016年5月号 Vol.51

事務所探訪

アトーニーズマガジン 事務所探訪

多種多様な「働く場」としての法律事務所を、読者に代わり、編集部が取材します。事務所の理念・方針・特徴・こだわりや工夫が凝らされた事務所の“日常風景”を分かりやすくお伝えします。

Style of Work

事務所探訪

伊倉総合法律事務所

ITを活用し、新規分野・顧客を開拓。 自ら機会をつくり出す若き志士たち

伊倉総合法律事務所の代表を務める、伊倉吉宣弁護士。最初に勤めた事務所ではベンチャーの企業法務を、次に勤めた事務所では交通事故や民事再生、その他民事、刑事事件を幅広く学び、独立開業を果たした。勤務弁護士時代から、自分個人の相談・事件も数多く抱えていた。「様々な交流会に積極的に参加していたので、多くの同世代の方と知り合いました。特にITベンチャーの経営者が多かったですね。初めはプライベートな付き合いでも1、2年経つと『そろそろ仕事しようよ』と。ですから自ら営業をするというよりは、人付き合いがそのまま仕事につながったイメージです」と語る、伊倉弁護士。そうした中から、自然と事務所の特徴ともいえる案件が増えていった。「インターネット関連など、新たなビジネス分野での依頼が多く、結果も残せています。ネット関連のサービスは申し込みや契約時点で〝形が見えないもの〞が多く、そのような点から不払いなどの紛争が発生することも多い。例えばSEO対策に関するサービスなら〝集客につながらない〞、Webサイト制作なら〝納品物が思っていたものと違う〞といったようなトラブルですね。特にSEO対策については、被リンク型が主流だった頃は、裁判官も『何も作業していないなら報酬も発生しないんじゃないの?』と評価することもあり、新しいビジネスについて理解を深めたうえで裁判官にどう説明するかが重要だと考えています。そういう意味では常に新しいことに目を向け、勉強することが不可欠と考えています」〝新たな分野〞への興味と情熱は集客方法にも表れる。「Webマーケティングには昔から興味があります。今の時代、何かあったらネットで検索するのが当たり前ですから。交通事故や残業代請求などのテーマで集客するには、それぞれランディングページをつくるのが有効か、それとも情報サイトのようなものをつくるほうがいいのか、リスティング広告は?SEO対策は?……と、詳しい友人に相談して試行錯誤しながら対応してきました。多々失敗もしましたが、現在では勉強の甲斐もあって順調に集客できています」同事務所が展開するWebサイトは個人向けにつくられた残業代請求などの専用ページが多いため、一見、個人事件専門の事務所のようにも映る。しかし実際には、企業と個人案件それぞれで〝軸足〞を何本も持ち、バランスよく、取り扱い分野を構成している。そうした多様な顧問先や相談者に向けた情報発信、コンタクトの手段として、SNSやブログ、LINEなども駆使している。〝弁護士かくあるべし〞という既成概念にまったくとらわれないのだ。「私たちが大事にするのは迅速な対応や柔軟性です。『できない』と言わず、顧客の希望に叶う仕事をする。その手段としてITツールはやはり便利です」若さも武器に、〝24時間365日対応〞をうたい、「何十万円も顧問契約料をいただく時代ではない」と、〝顧問契約料月額3980円から〞を打ち出す。さらに残業代請求、風評被害対策、交通事故では〝完全成功報酬、相談料無料、着手金0円、実費負担〞を明示するなど、顧客サービスをどこまでも強化する。「『弁護士業はサービス業。お客さまのご希望を第一に』を基本理念とし、敷居を低く、相談しやすい環境をつくっています。日頃から気軽に相談いただくことで、紛争の予防やよりよい解決を提案・実現したい。サービス業である以上、顧客満足を高めることが一番大事であると思っています」同事務所の様々な試みは、集客のためだけではない。弁護士として、困っている人を助けるべく、「リーガルアクセスを増やしたい」――その思いに立脚し、工夫と挑戦を継続していく。

■プロフィール

  • ●所在地
  • 〒105-0001
  • 東京都港区虎ノ門3-7-5
  • 虎ノ門Roots21ビル9階
  • TEL/03-6432-4940
  • http://www.ikura-law.jp/
  • ●弁護士4名、事務スタッフ2名の陣容。一般企業法務、知的財産法、インターネットトラブル対応、IPO、M&A、事業再生、倒産および、個人の詐欺・消費者トラブル、交通事故、残業代請求、風評被害、離婚・男女間トラブルなどを取り扱う。事務所カラーのオレンジは「弁護士の暗く地味なイメージを払拭したくて、若さと元気をイメージして」と伊倉弁護士。