事務所探訪:2016年7月号 Vol.52

事務所探訪

アトーニーズマガジン 事務所探訪

多種多様な「働く場」としての法律事務所を、読者に代わり、編集部が取材します。事務所の理念・方針・特徴・こだわりや工夫が凝らされた事務所の“日常風景”を分かりやすくお伝えします。

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外国法共同事業法律事務所 リンクレーターズ

ファイナンス、コーポレート分野などで、世界トップクラスの弁護士たちが協働

リンクレーターズは20カ国29カ所に拠点を構え、2100名超の弁護士を擁する、世界有数のグローバル・ローファームだ。佐々木弘造弁護士が、その東京オフィスの特徴を語ってくれた。「日本法、英国法および米国法すべてにおいてバランスの取れた強さを持っており、ワンストップサービスを提供できることが最大の強みです。加えてISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)のリーガルカウンセルを任されるなど、政府機関や業界団体とも、強固な関係を築いています」

最近の案件例を、マネージング・パートナーのジョン・マクスウェル弁護士に聞いた。「日本の大手企業および金融機関がドイツのある企業を買収した際、コーポレート/M&Aおよびバンキングの観点からアドバイスを提供しました。山﨑寛也弁護士率いる東京チームを含めて、18ものオフィスが協働した大型案件となりました。また現在は、アフリカ数カ国におよぶインフラ・鉄道事業において、レンダーのアドバイザーも務めています」

彼らが得意とする、クロスボーダー案件や規制対応への助言の機会は増加の一途だ。

「大手金融機関と地方銀行・保険会社が連携し、複数の海外プロジェクト・ファイナンスに投資可能となる日本の信託を活用した仕組みの開発案件に関与しました。また、新規のリパッケージ取引の開発などを扱うことも多く、そうした時には日本法と、英国法や米国法などの外国法との整合性を取るために、国内外の弁護士と頻繁にディスカッションをします。グローバル経済の中で日本はどうしていくべきか、自分はどんな貢献ができるのかという視点が持てるようになりましたね」と、仕事の醍醐味を語るのは、藤田元康弁護士。坂田絵里子弁護士も、「日本企業の海外投資案件も増えています。本格的に当該国の市場に参入するため、新たな商品を、というニーズもあります。また規制対応の一環ですが、日本企業が海外当局から罰金を課せられ、行政処分を受ける場合があり、金融庁および海外当局と各国同時展開で交渉する機会も増えています」と語る。

グローバルな環境での仕事においては、法的知識はむろんコミュニケーション能力が問われる。そのためリンクレーターズでは、入所後4カ月間にわたる英国での英語研修や、各国の弁護士を集めた研修を定期的に開催している。各国弁護士が協働する案件が多いことから、重視するのはチームワークだ。佐々木弁護士は言う。

「全オフィス共通の価値観として『優れ、秀でていること/チームワーク/想像力/決断力/ビジネスにおける判断力/正直かつ高潔であること』があります。そして、東京オフィスではそれに加え、『日本法の豊富な法律知識/法的思考力/ソリューションが提供できること/チームプレイを尊重し、よき同僚になれる/チャレンジ精神』を掲げています。この絶対的な価値観を全員で共有しているのです。ファイナンスやコーポレートなどに興味があり、常に〝新しい流れ〞をつくり出していきたいと考え、かつ我々の価値観に共感できる人と、働けることを願っています」

■プロフィール

  • ●所在地
  • 〒100-0005
  • 東京都千代田区丸の内2-1-1
  • 明治安田生命ビル10階
  • TEL/03-6212-1200
  • http://www.linklaters.com/
  • ●取扱業務分野はバンキング、キャピタル・マーケッツ、コーポレート
  • /M&A、プロジェクト・ファイナンス、投資ファンドなど。専門性を
  • 高めるため、いずれかの部門に属し、さらにセクターチームという
  • 業種別チームにも所属する。主要顧客は国内外の大手金融機
  • 関、メーカーなど多数。