事務所探訪:2017年7月号 Vol.58

事務所探訪

アトーニーズマガジン 事務所探訪

多種多様な「働く場」としての法律事務所を、読者に代わり、編集部が取材します。事務所の理念・方針・特徴・こだわりや工夫が凝らされた事務所の“日常風景”を分かりやすくお伝えします。

Style of Work

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弁護士法人アドバンス

真のプロフェッショナルを多く育て、弁護士業界の新たな未来を目指す

弁護士法人アドバンスの設立は、2014年9月。東京事務所のほかに埼玉事務所、福岡事務所があり、上海にも提携事務所を持つ。まだ法人化から3年あまりだが、顧客の要望に応え、着実に陣容を拡大してきた。代表の五十部紀英弁護士は語る。「『すべての人に、質が高くわかりやすい法律サービスと満足を』。これが我々のポリシーです。М&Aやコーポレートなど高い専門性を必要とする法人はもちろん、家事事件につながるトラブルで困っている個人も気軽に相談に来てもらえるよう間口を広げ、そのうえで常に上質な法的サポートが提供できるプロ集団であることを心がけています。そのため、所属弁護士はそれぞれ、専門分野以外の得意分野を複数身につけるべく、業務に励んでいます」

顧問業務を例に挙げると、契約書を誰よりも数多くレビューし、徹底して細部を見られる弁護士が多く在籍している。また、システム開発(受注側)に関する契約や損害賠償請求、医師・歯科医の行政処分対応(医療審議会の対応)など、ニッチな分野も網羅する。しかし同事務所の強みは、そうした知識やテクニックだけではない。五十部弁護士の右腕、八木田大将弁護士は、もう一つの特徴を次のように説明してくれた。
「例えば離婚事件で、『夫は慰謝料50万円程度なら払ってくれそうなのだが、そもそも離婚に応じてくれず困っている』という相談がありました。そこで我々は、当事者双方と話し合って解決の糸口を見つけ、最終的には高額の慰謝料も獲得。夫側からも、『納得ができた。けじめもついた』と言ってもらうことができました。話し合いや書面など様々な方法で、〝争いを終結させる〞のではなく、〝争いの根を払う〞ことができた好例です。

コーポレートでも、我々が関与したことで倒産を回避できたうえ、顧問契約を結ぶに至ったという案件もあります。つまり、〝あとがない相談者〞を決して見捨てることなく、じっくりコミュニケーションを取り、新しい未来に自信を持って踏み出せるまでサポートしよう――そうした心意気を持つ弁護士が集まっているということです」

そんな同事務所には、法人・個人問わず案件の問い合わせがどんどん舞い込み、受任件数も急増中だ。そして現状に満足することなく〝ほかにはない法律事務所〞を目指し、基盤強化を着々と進めている。それが、昨年より注力している〝法律事務所のブランディング〞という取り組みだ。
「〝アドバンス・ブランディングプロジェクト〞として、外部のブランディングディレクターに協力してもらい、事務所の方針からアウトプットイメージまで、すべて統一する施策を推進中です」と、五十部弁護士。企業がコーポレートアイデンティティ(CI)を重視するのと同様、法律事務所としての存在価値を積極的に高めようとしているのだ。

また、基盤強化の一環で人材教育にも注力する。専門分野については外部から第一線の講師を招き、ビジネスマナーについては五十部弁護士が中心となって定期的に研修を行う。日頃からメンバー同士のやりとりも密であるため、「所内の風通しの良さは抜群です」と、微笑む八木田弁護士だ。

最後に、五十部弁護士に、事務所における教育方針と、今後の展望について聞いた。
「私の教育方針は、〝依頼者のためにきちんと戦える・争える弁護士〞を養成すること。基本はOJTですが、法人・個人とも案件が多いので、若手は様々な経験ができます。多様な仕事をとおして、自分が得意とする専門分野を見つけてもらえるといいですね。私は、弁護士が魅力的な職業であることを若い人たちにもっと広めていきたいと考えています。ロースクールで講師をしているのですが、昨今、裁判官や検察官を志望する修習生が増えたと感じます。その理由の一つに〝弁護士は収入が安定しない〞という不安があるようです。そうした不安をしっかり払拭し、弁護士という仕事の本当の面白さ、やりがいを純粋に感じてもらえる場として、事務所をさらに大きく育てていきます」

■プロフィール

  • ●所在地/〒102-0093 東京都千代田区平河町2-16-9
  • 平河町KDビル8階
  • TEL/03-6268-9517
  • http://advance-lpc.jp/
  • ●弁護士数は、外国法事務弁護士を含め10名。事務局30名、司法書士、行政書士、公認会計士も所属。業務分野は、法人では、顧問/債権回収/法人破産・事業再生/不動産/知的財産など先端法務/ベンチャー法務/事業承継/M&A/労働相談/海外進出支援/国際取引/不動産・法人登記など、個人では、交通事故/B型肝炎給付金請求/遺産相続/離婚問題/刑事弁護・少年事件/債務整理(破産、民事再生、任意整理、過払金回収)/労働問題/消費者被害などを扱う。2017年末までに、税理士法人を設立予定。