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川島章裕 Akihiro Kawashima
S&K Brussels法律事務所 パートナー弁護士
ニューヨーク州弁護士
ブリュッセル弁護士(B-List)
第一東京弁護士会所属

GDPR、CCPAなど最新のデータ保護、プライバシー規制分野を熟知し、日本企業の最適なグローバル展開を支援する

川島 章裕

S&K Brussels法律事務所
パートナー

EUのGDPR(一般データ保護規制)、米国のCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)、我が国で2022年4月に施行される個人情報保護法改正など、企業に対するデータ保護・プライバシー規制の動きが世界中で加速している。GDPR適用開始以前から、いち早くその動向をキャッチアップしてきた川島章裕弁護士。データ保護・プライバシー規制・AI規制などの分野で卓越したエクスパティーズを持つ川島弁護士の、“これまでと、これから”を聞く。

弁護士の道

社会課題の解決を在野から

弁護士 川島章裕

私が弁護士の道を選んだ原点にあるのは、社会と政治に関する課題を解決したいという思いです。大学は、それらの活動を規律する法律を学ぶことが肝要と考え、法学部に進学しました。当初は公共政策の立案に興味があり、省庁勤めも考えたものの、大きな政策テーマは政治動向に左右されるうえ、若い官僚は実質的な課題解決に携われる機会は十分に得られそうもない――それならば、小さくても個別の課題を一定の解決に導きながら自分の思いに近づける仕事がよいと考え、弁護士を選択したというわけです。

司法修習修了後に入所したのは、長島・大野・常松法律事務所。大学時代に所属していた法律討論会やゼミの先輩であり、当事務所(S&K Brussels法律事務所)を共同で創業した杉本武重弁護士も同事務所出身です。2017年に杉本弁護士が米国のGibson Dunn & Crutcher法律事務所ブリュッセルオフィスに移籍する際に「一緒にやらないか」と誘っていただき、私も同事務所へ移りました。それ以来、データ保護分野を中心とした業務を行っています。

弁護士 川島章裕

得意分野

業界・各企業特有の問題を踏まえたサポート

弁護士 川島章裕

現在、私がパートナーを務めるS&K Brussels法律事務所は、主に日本のグローバル企業に向け、データ保護・プライバシー規制について、各法域の立法機関の動きを注視しながら、コンプライアンス対応のプロジェクトサポート、監督当局との交渉・防御、苦情申立てへの対応、データ関連の契約交渉、データ保護責任者業務、データ保護監査に関する助言、訴訟サポートなどを提供しています。GDPR、CCPA以外にも、日本、英国、中国、タイ、シンガポール、ブラジル、インド、ロシアといった法域のデータ保護・プライバシー保護法・法案にも対応。また、現地弁護士のサポートが必要な場合のリエゾン業務など、ワンストップで対応できる支援体制を整えています。

データ保護法に関するコンプライアンス対応では、自動車、インターネット、金融、ゲーム、医療など多様な業界において、各企業の事業形態により異なる特有の問題を踏まえた助言・サポートを経験してきました。なかでも先端的な事業分野――自動車の安全運転技術や配車アプリに関する事業、IoT事業の海外展開、Cookie規制対応、大規模な情報処理を伴うデジタル・マーケティング活動などの支援を多く行っています。なおGDPRに則ったEUおよび英国のBCR(拘束的企業準則/企業グループ内で自由に個人データの流通を行うことを可能とする)という個人データ移転のメカニズムも熟知しており、BCR文書の作成や監督当局との折衝も得意としています。

データ保護法対応の難しさの一つは、例えば租税法のように細かい規定がなく、規制の枠組みが抽象的に記載されているケースが多いこと。つまり、どの程度の対応が求められるのか、その規律が曖昧なのです。監督当局もガイドラインなどを公表することで、具体的なルールを示そうとしますが、そのルールは不明瞭で、企業の実態と合わないケースも少なくありません。そうした環境下で企業として取るべき対応を明確にすべく、私はデータ保護規制の基本原則を踏まえ、監督当局による執行リスクやレピュテーションリスクなどを多角的に検討し、“企業として実務的に対応可能で現実的な解決策”の実現を常に心がけています。特にデータ保護分野については、GDPR適用開始前から、データ保護法に関するコンプライアンス対応に幅広い業界で携わってきたことが私の強みとなっています。

また、当該分野においては、企業内のコンプライアンス体制構築の問題にとどまらず、企業間の取引契約における契約交渉、契約当事者間での紛争、監督当局からの調査・執行、個人からの訴訟提起など、様々な場面で問題が生じる可能性があります。私は、長島・大野・常松法律事務所時代、企業間の契約交渉はもちろん、外国の監督当局による不正調査への対応、大型の国際仲裁を含め多数の案件を経験してきました。こうした知見に基づき、データ保護の問題が生じ得る多様な場面を想定しながら、最善の助言を提供しています。

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こだわり

多くの国・地域の法規制を比較法的観点で鳥瞰

弁護士 川島章裕

データ保護・プライバシー規制は、国際的に展開が早い分野であり、企業がここに迅速に対応していくには相応の負担を伴います。しかし、グローバルに事業を展開する企業であれば、今後さらに国際的な規制の潮流を敏感に察知・対応していくことは不可欠。過去の歴史を振り返ると、日本は国際的な大きな流れを軽視し目測を誤った時に、かなりつらい期間を過ごしてきたように思います。データ保護規制の潮流を認識し、正しく伝え、依頼者である企業を支援していくことが、日本経済全体に貢献することにつながると考えています。「一燈照隅万燈照国」。これは最澄の言葉ですが、そのとおり、一つひとつの問題に誠実に取り組み、世の中全体に貢献していくことが弁護士の本分と考え、目の前の仕事に臨んでいます。

期待以上の結果をかたちにするためには、日々の自己研鑽は欠かせません。データ保護・プライバシー規制で、新たなデータ保護法やルールが公表されるたびに、条文やガイドラインなどの内容を必ず確認・理解するようにしています。多くの国や地域で日々更新される情報をキャッチアップし続けるのはもちろん大変ですが、同じデータ保護・プライバシー規制の分野であれば法規制に類似性が見られる部分もあるため、比較法的な観点から特徴を押さえることができることも当事務所の強みといえるでしょう。

弁護士 川島章裕

展望

データ保護規制の世界潮流に乗り遅れないために

弁護士 川島章裕

私は、GDPRについて十分に対応できていない日本企業が多いのではないかという懸念を持っています。「SchremsⅡ判決」によって米国のプライバシー・シールドが無効となったことを受け、新たなデータ移転のためのSCC(標準契約条項)が先頃公表されたため、データ移転影響評価を行っていく必要が強まりました。またEU電子プライバシー規則(eプライバシー規制/Cookie法)の成立も近いと予想されており、その対応も今後大きなテーマとなっていくでしょう。

中国のデータ保護法規制の動きも見逃せません。グローバルな事業展開をする企業にとって、これらの動きに遅れを取ることは致命的。リソースが限られたなかで、どの規制にどんなスピードで対応するか――多くの場合、リスク発生ベースで対応しているのが実状ではないでしょうか。世界のデータ保護規制への対応の遅れは、当然ながら、巨額の制裁金を含め、事業に大きな影響を及ぼすおそれがあります。特に、欧米の個人消費者はプライバシーの問題に敏感です。データ保護規制に対応していないとみなされた企業は、商品・サービスの不買運動も起こり得ます。

このように、データ活用の巧拙が一層重要なテーマとなっていくなか、個人データの利活用における世界の基本ルール遵守ができない企業は、 “安心して協業できるパートナー”と見てもらえなくなるというわけです。日本企業がこうした世界のデータ保護規制に対応していくためには、データ保護規制対応が重要であることをしっかり認識し、常に情報をアップデートしていくことは必須。グローバル市場を目指す日本企業に、私たちが有益な情報を届け、事業の成長・発展のサポートを行うことが、日本経済全体の元気につながればと願います。

弁護士 川島章裕

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弁護士 川島章裕

個人データは企業活動において日常的に活用・処理されるもので、データ保護コンプライアンスに留意すべき場面が今後ますます広がることは間違いありません。しかし、事業活動がデータ保護法上、どのように問題となるのかわかりにくいことも多いでしょう。ふと疑問に思うことがあれば、ぜひ気軽にお尋ねいただければと思います。早期段階でお尋ねいただくことにより、のちに「実はデータ保護法上問題があった」ということが発覚する=社内的な調整が難しくなるという面倒を防ぐことができます。私、そして当事務所は、依頼者が行おうとしている事業や価値を実現するために最良のサービスを提供します。また、成功を目指してせっかく進めようとしている事業を、法律サイドが安易に止めてしまうことがないよう最善を尽くします。法律上リスクがあると考えられるケースについても、どのような観点でリスクがあるかを明らかにし、依頼者の経営判断を前に進めるサポートをしていきます。ぜひ、私たちに貴社事業をグローバル市場で羽ばたかせるためのお手伝いをさせていただければと思います。

※取材に際しては撮影時のみマスクを外していただきました。

弁護士 川島章裕