成川弁護士自身は、特許訴訟など知財分野で名を知られる、有名法律事務所の出身だ。
「勢いで独立してしまったので、開所時の企業クライアントはゼロ。当初は、仕事のメールも1日数通程度でした。ただ、仕事をこなす過程で経営者や投資家などをご紹介いただく機会が増え、顧問先や案件がどんどん増えていったのです。だから私は、本当に〝運が良かった〞と思っているんですよ」
もちろん、運の良さだけでクライアントが増えるはずはない。常に満足いただける結果を出し、各社と良好な関係が築けたこと。丁寧なコミュニケーションを維持してきたこと。それができる力を備えた弁護士・弁理士が揃ったこと。そんな点に、クライアントの信頼を勝ち取ってきた理由があるようだ。
現在は、紹介だけで顧問先が毎月数件のペースで順調に増えている。その多くが、スタートアップ企業だ。
「スタートアップ企業は新規技術やサービスを核とすることが多く、起業家は、知財に詳しく、仕事が丁寧で、スピード感を共有できる弁護士を探しています。しかも、イグジット戦略や労務など経営まわりの様々な法的アドバイスも求めているし、要求時間もタイト。実際、弁護士にとってはタフな仕事だと思います。しかし私は元々知財が専門で、かつ何でもやってみたいと思っているので、そうした企業にとっては適任なのでしょう。スタートアップ企業の経営者は皆、『新たなビジネスモデルをつくり、イノベーションを起こして世界を変えていこう!』という夢と熱意に溢れています。ビジネスを一緒に成長させていく感覚が刺激的であり、たまらなく楽しいですね