眞鍋淳也弁護士率いる南青山М‘s法律会計事務所。取り扱う業務は多様だが、眞鍋弁護士が公認会計士の資格を有していることから、特に企業会計や税務に絡む案件・事件に強みを発揮する。また近年、大手教育サービス企業の個人情報漏洩事件における集団提訴の際の弁護団長を務めたり、プロ野球選手の代理人を務めるなど、メディアに取り上げられるような案件に関与する機会も増えている。
「粉飾決算や企業再生・破産、それに絡む事業譲渡や脱税事件の弁護などに多く関与してきました。特に企業再建では会計の知識が生きますから、2つの資格を有することは会計・税務および法律問題を扱ううえでシナジー効果が生まれます」と眞鍋弁護士。しかし、規模の大きな粉飾決算事件では、同事務所だけではリソースが足りない場合もあるそうだ。
「それでも自分と事務所の仲間が、その仕事にやりがいを感じるなら、引き受けます。どれだけコストと時間がかかりそうでも、自分たちのやってみたい仕事ができることが、独立して事務所を運営している最大の利点。経営的な面で最終責任を負うのは私ですし(笑)、やりたいと思う仕事、自分たちがかかわることで役に立てると思う仕事には、どんどん挑戦しています」
眞鍋弁護士は、「人のつながりを大事にすること、人の役に立つことが我々の究極の目的です」と語る。それを示すエピソードは、いくつもある。
「例えば特殊な冷蔵庫を扱うクライアントを、飲食業を営むクライアントに紹介したことで、双方にビジネスメリットが生まれたり、破産の相談に来た方を人材不足に悩むクライアントに紹介したことで、双方の雇用問題が解決したり。ほかにも破産申し立てでかかわった会社の債権者側の中小企業社長と破産手続き終了後、懇意になって、顧問を引き受けたり。一つひとつの出会いを大切にしてきたことが、いくつもの新たな仕事につながっていきました。また、『あの時お世話になったから』と様々な紹介をいただき、結果的に仕事の幅も広がった。クライアントの役に立つと思える方がいれば、すぐにおつなぎする。常にアンテナを張り、必要な方へ必要な情報をお教えする。もちろん法律業務、会計・税務業務が本業ですが、そうして我々がネットワークの核となり、クライアント同士が我々を媒介にうまくビジネスを広げてくれることは大きな喜びです」