2018年9月設立で、現在、全国10カ所に拠点を構える東京スタートアップ法律事務所。23年初頭には、新たに2拠点を増設予定。昨年は74期が10名入所した。代表弁護士の中川浩秀弁護士以下、62期以降の期の若い弁護士約30名が集結する勢いのある事務所だ。
企業法務では、契約法務、新規事業法務、アプリ・WebサービスやSaaS・サブスクリプションサービス展開時の法的課題対応、人事労務問題、企業間紛争などを。個人関連では、離婚・男女問題、不貞慰謝料、遺産相続・遺言書など一般民事、および刑事事件を取り扱っている。
「案件数で見ると、企業法務が15%、個人のお客さまの案件が85%と、後者の割合がかなり多く、なかでも離婚・男女問題の相談取り扱いが多くなっています」と、中川弁護士。
企業法務部での勤務経験を経た後、弁護士資格を取得し、同事務所に加わった吉田有美香弁護士に、入所理由をうかがった。
「前職は企業の法務部員として、内部統制やリスク管理、契約書のチェックなどの業務に従事。その際、やはり最後に頼りにするのが弁護士でした。私も彼らのような専門性を身につけたいと考え、弁護士を目指したのです。前職の経験から、ベンチャー、スタートアップの企業法務に携わりたいと思う一方、せっかく弁護士になったのだから個人案件も経験してみたいと考え、当事務所を選択。実際、入所後は企業法務に加え、離婚・男女問題、刑事事件も多数取り扱っています。1年目は、先輩弁護士に何でも教えてもらえる、いわば“ゴールドカード”を持っている時期。ですから、特定分野に特化していない当事務所は、私にとってベストな選択でした」
さいたま支店に勤務する山口真吾弁護士に、同事務所の魅力などをうかがった。
「私は前の法律事務所で交通事故や不動産関係の事件、顧問先対応などに携わっていました。企業法務など、関与できる分野の幅を広げたいと思い、当事務所に入所しました。実は入社早々、新設予定のさいたま支店勤務をチーム長に打診されました。『それも一つの挑戦』とお受けして、今もさいたまエリアのお客さまを中心とした相談対応にあたっています。入所年次や期にかかわらず、支店立ち上げのチャンスにかかわれるのも当事務所の魅力です。また、支店横断型で弁護士数名ずつがチームを組む制度があり、初めての案件でも、すぐに先輩や同僚に相談できる環境であることも大変ありがたいです」
山口弁護士は即戦力入所なので、“独り立ち”が早く、案件処理を自由に進めることができている。
「困った時には相談できる相手がいて、しかも自分の裁量で案件を進められるので、その分、早く成長できると思っています」