事務所の特徴について、山川弁護士に伺った。
「私たちは、外資系企業に対して高度な日本法のアドバイスを行うことを得意としています。これまで、クライアントは金融機関が中心でしたが、独立してからはメーカーなどの別業種にも広がっています。フレッシュフィールズとは協力関係にあるので、その国際的ネットワークを活用しながら、高度なリーガルサービスを求めるクライアントに、適正なフィーでサービスを提供していきたいと考えています」
この間、VLTとして手がけてきたのは、グローバル企業の詐欺事件やハラスメントの社内調査および処遇についてのアドバイスなど。「私自身の仕事としては、ハラスメントの講演依頼や社員向けトレーニングの要請が増えています」と、山川弁護士。
「ハラスメント対策は欧米のほうが進んでいて、どの外資系企業にもグローバルの研修プログラムがあります。しかし、日本の文化・慣習などに合わせたトレーニングをしたいという外資系企業が増えています。そこで、日本の労働法などに詳しい我々に声がかかるのでしょう」
木南弁護士も、「日本に拠点を持たない海外の法律事務所が、我々の依頼者となるケースが増えていきそうです。また、我々は各自が専門分野を持っているので、例えば金融関連企業の不祥事絡みの調査案件など、シナジー効果が発揮できる案件を、一つのビジネス分野として確立していきたいです」と語る。
前事務所では、マネジメントなどに時間を割かなければならないことも多かった木南、岡田両弁護士。今は、仕事を一からつくりだす喜び、弁護士実務の面白さをあらためて実感する毎日だという。