企業法務と金融法務を主要業務とする弁護士が集結し、2010年に設立された島田法律事務所。島田邦雄弁護士に、事務所の理念と風土を伺った。
「『クライアントとの信頼関係を重視し、これを基礎としたうえで、各人がモラルをもって最良のリーガル・サービスをクライアントに提供する』。この理念と目標を共有できる弁護士が集まり、事務所を立ち上げました。弁護士は26名と、さほど多くないので、まさに“全員の顔が見える事務所”と言えます。若いメンバーが多いものの、先輩後輩関係なく自由闊達に議論が交わせる、風通しのよい風土です。また、事務所の経営状態などもオープンにすることで、メンバー同士が忌憚のない意見を出し合えるよう心がけています」
同事務所の特徴は、日本を代表する大手事業会社・金融機関などへのリーガル・サービスの提供を通じて培ってきた、豊富な経験とノウハウを有していること。島田弁護士は言う。
「例えば金融機関の仕事というと、ファイナンス案件でドキュメンテーションを中心的に行っているイメージが浮かぶかもしれませんが、そういった業務だけではなく、日常的な相談から経営に直結する相談まで幅広くお受けしています。後者に関していえば、取締役が重要な経営判断を行うに際し、『善管注意義務違反などの法的問題が生じないか』を検討して法律意見書を作成するといった話も多いです。当然、レギュレーション関係の案件も多いですし、訴訟・ADRなどの争訟案件も多数受任しています。その意味では、当事務所は伝統的な“顧問事務所”としての色が濃いといえます。また、金融機関に限らず、社会・経済に多大な影響を与え得る立場にあるクライアントの割合が高いため、その相談を通じて業界が直面する問題に誰よりも早く精通でき、文献や裁判例には答えがまだ出ていない問題について情報を蓄積し続けていること、情報収集の“速度と密度”が私たちの最大の強みです」