創立1902年。法律部、特許部、商標意匠部、会計部の4部門を持ち、弁護士、弁理士、スタッフ合わせて総勢240名余を擁するユアサハラ法律特許事務所。特許系法律事務所というと一般的に国内の特許申請や侵害訴訟だけの事務所と考えがちだが、同事務所では渉外案件が約5割を占め、M&A、国際取引、独禁法案件などの企業法務とともに、これらと連携する取引系特許・知財案件の比率も高い。
「法律部には、留学中の人を含めて22名の弁護士が在籍していますが、官公庁に出向している人も。中心は企業法務ですが知的財産権も業務の約半分を占めます。クライアントの国籍は日本と外国が半々くらい。というのも、当事務所では古くから国際法務を手掛けており、もともと外国企業からの依頼が多かったのです。その実績と専門性が国内企業からも評価され、外からと内からのお客さま両方とお付き合いするようになりました」矢部耕三弁護士(43期)
法律部が手掛けるクライアントは各種メーカー、小売業、商社、金融、ITなど多岐にわたり、その数約500社に上る。
「なかでも、モノづくりやモノ売り関係のクライアント(メーカーやブランド)が多く、技術的なもののほかさまざまな背景の方たちと仕事をしていますので、その方たちのニーズに応じた分野にも広く対応しています。最近では独占禁止法やインターネット環境での法律問題、個人情報保護などの案件が増えてきました」(矢部弁護士)
クオリティの高いリーガル・サービスを提供するため、チームワーク重視で案件にあたっている。「例えば侵害訴訟やライセンス契約といった単発の話は少なくなっており、企業再編や財務状況の改善などで知財やハイテクが取引対象になるために、企業法務に強い弁護士と知財に強い弁護士が共に動くニーズが高まっています」