1938年に大阪で創業した、弁護士法人三宅法律事務所。弁護士法改正施行直後の2002年5月に弁護士法人化を行い、東京事務所を開設。以来、大阪と東京の“両輪体制”で事務所を運営する。
東京事務所も大阪事務所同様、生命保険会社・銀行などの金融法務を中心としつつ、コンプライアンス、リスクマネジメント、株主総会指導など会社法務、労働法務、渉外法務、および訴訟などを取り扱う。なお開設当初は、人事交流の一環で配属された大阪事務所の弁護士と、他事務所から移籍してきた“即戦力”で固められていたが、近年は新卒で東京事務所へ入所したプロパー所員も増えている。東京事務所の特徴を、渡邉雅之弁護士にうかがった。
「創設者の三宅一夫弁護士をはじめ、多くの先輩弁護士が築き上げてきた顧客との信頼関係のもと、銀行、証券・生命保険・損害保険会社などの金融関連法務に特に強い事務所という評価をいただいています。現在も当該分野の深化を進めながら、新規法分野にも積極的に取り組んでいます」
渡邉弁護士は、09年に同事務所に参画。移籍前に所属していた事務所では、金融トランザクションなどを多く取り扱ってきた。
「“三宅といえば金融関連法務”なので、金融規制法、コンプライアンスをさらに極めたいと考え、当事務所に移籍しました。入所後は金融規制法のみならず、個人情報保護法分野、金融関連法務の深掘りしたい分野について、自分なりに研究を進め、顧問先を開拓することができています」
渡邉弁護士と、ほぼ同時期に参画した松本徳生弁護士は、次のように語る。
「私は前事務所でストラクチャードファイナンスやプロジェクトファイナンス、資産流動化といった案件に多数関与しました。08年のリーマンショックの影響で、それらの案件はほぼ停止状態に。“考える時間”ができたことで、もっと違う金融分野――例えば訴訟、金融規制法、コンプライアンスなども手掛けたいと思い、移籍しました」
現在、渡邉弁護士は金融規制法、コンプライアンス、コーポレートガバナンス、マネーロンダリング対策などを、松本弁護士はM&A、金融、民事争訟、企業法務を主に取り扱う。
「興味・関心のある分野・案件に、裁量を持って自由に取り組めるのが当事務所のよさ。私の場合は、新分野が出てくると、論文や記事などを書いてまとめ、インターネット上にアップしたり、ウェビナーを企画・実施するなどして、独自のマーケティング活動を行っています」(渡邉弁護士)