Vol.26
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左から、福田大助弁護士(42期)、西村賢弁護士(53期)、卜部忠史弁護士(35期)、村瀬幸子弁護士(61期)、山下成美弁護士(新63期)、渡邊顯弁護士(25期)、西江章弁護士(期外)、土岐敦司弁護士(35期)、赤根妙子弁護士(新62期)、山内宏光弁護士(54期)、武井洋一弁護士(45期)

左から、福田大助弁護士(42期)、西村賢弁護士(53期)、卜部忠史弁護士(35期)、村瀬幸子弁護士(61期)、山下成美弁護士(新63期)、渡邊顯弁護士(25期)、西江章弁護士(期外)、土岐敦司弁護士(35期)、赤根妙子弁護士(新62期)、山内宏光弁護士(54期)、武井洋一弁護士(45期)

STYLE OF WORK

#44

成和明哲法律事務所

会社法、倒産法など企業法務における「一騎当千のつわもの」たちが集結

企業法務分野におけるつわもの達が集結。会社法部会の“実働部隊の両輪”に

成和明哲法律事務所
オフィスの間取りの都合上、元成和共同と元明哲綜合の執務スペースは、現状、壁で仕切られている。「スペース拡大が急がれます」と、土岐弁護士。それぞれのスペースに置かれた資料棚の書籍類は共有。さすがに会社法や倒産法に関連する書籍が多い

2008年4月、渡邊顯弁護士を代表とする成和共同法律事務所と、土岐敦司弁護士を代表とする明哲綜合法律事務所に、ホワイト&ケース法律事務所のパートナー・渡辺昭典弁護士ら3名が加わって誕生した、成和明哲法律事務所。弁護士数19名のうち、パートナーが15名。会社法を中心に、M&A、金融取引、事業再生、知的財産権など、企業法務分野における一騎当千のつわものたちが集結した。

渡邊氏といえば、第一東京弁護士会の会社法部会初代部会長を務め、目黒雅叙園や浅草花やしきの更生管財人としても知られる。土岐氏も、トスコやカントリークラブザ・ファーストの更生管財人として手腕を発揮した人物。渡邊氏に、この事務所統合の背景と意義を聞いた。

「私が会社法部会の部会長だった時、副部会長を務めたのが土岐弁護士です。以来、様々な研究を共にし、私の倒産事件を手伝ってもらうなど、関係が続きました。そして、互いの事務所が会社法・倒産法という専門分野でオーバーラップする面が多かったこともあって、経営統合に至ったというわけです。私と土岐がいることで、当事務所が会社法部会の〝実動部隊の両輪〞になれたと自負しています」

昨年は統合効果を確信する案件が2つ続いたと渡邊氏は語る。「1つめは、負債総額約4300億円超となった、私が管財人を務める安愚楽牧場の案件。倒産法に練達したパートナー弁護士が所内に大勢おり、彼らに全面的に手伝ってもらえて大変助かっています。2つめは、オリンパス事件です。監査役等責任調査委員会が立ち上がった時、私が委員長で、土岐弁護士には委員の一人に加わってもらいました。損失隠し問題で、海外ファンドへの〝飛ばし〞もあったので、調査段階から入ってもらった渉外事務所出身の田代桂子弁護士が大変な活躍をしてくれました。今年に入ってからも相互協力して進める案件が一層増え、事務所統合は正しかったことを改めて確信しております」

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    弁護士は個室を持たず、スタッフのシマを囲むようにデスクが配置され、コミュニケーションもスムーズ
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また、土岐弁護士は統合後の事務所の特徴を次のように語る。「株主総会指導やM&A案件がさらに増えました。大型のM&Aではプランニングから携わったり、M&Aに関わる複数の法律事務所の統括的立場でアドバイスを行うこともあります。加えて、上場企業も含む大企業の更生管財人経験者が多いことも、特徴であり新たな強みとなりました」

こうした事務所での仕事のやりがいを、日々実感しているという西村賢弁護士。「例えば、倒産、再生、M&Aなど企業経営の根幹に関わる事案には、弁護士としての知識やスキルが磨かれるのはもちろん、胆力も鍛えられます。扱う法律問題のレパートリーの広さ、そして、毎年違う案件に携われることも貴重な経験です」

若手の採用やパートナー登用など、所内人事制度の統一はまだこれから。しかし「法律の知識以上に、一般企業の常識や物事の考え方を持った弁護士、企業マインドの高い弁護士と共に働きたい」という点は総員一致している。土岐氏は言う。

「私が若手の皆さんにアドバイスするならば、実務修習時にできるだけ、〝反対側から物事を見ておく〞こと。弁護士を目指すなら、裁判官や検察官の仕事を見て、彼らがどんな考え方を持ち、事件にどんな姿勢で臨んでいるのかを知るのは大切です。多角的な視点で物事を見られる人は、必ず伸びる。ひいては、企業に対して有用な提案も行える。そういった優秀な人材と共に、困難な案件に挑んでいきたいと思います」

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    東京タワーと東京スカイツリーの両方を臨む会議室の片隅には、渡邊顯弁護士所有の音楽CDが。クラシックからポップスまで幅広い
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    改正会社更生法の第1号適用となった「ハウステンボス」。土岐敦司弁護士らが関与した。事件収束の記念に、知人の画家に描いてもらった絵画が会議室に飾られている
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    所属弁護士は全員多趣味。事務所で「ワイン会」も行う。渡邊顯弁護士は、句集「忙中閑」(角川書店)を発刊