遺言・相続、労働問題、離婚問題など、主に一般民事事件を取り扱う弁護士法人 東京新宿法律事務所。所属弁護士は全員60〜70期で、事務局を合わせた平均年齢30歳前後の若い力がみなぎる事務所である。設立者の中村得郎弁護士は、同事務所の強みを次のように語る。
「強みの一つは、組織力です。業務システムの自社開発などITインフラへの投資、タブレットPCなどITツールの支給によって弁護士を含む全所員の情報伝達・共有を強化し、業務の質を維持しながら、できるところは徹底して効率化。そうして組織としての生産性を高めています」
Webサイトのコンテンツ開発やリスティング運用も内製化し、マーケティング力の強化も図っている。サイト経由の相談から、月平均約50%が受任に結びついており、相当数の案件確保につながっている。そして、もう一つの強みが人材力だ。
「我々は、〝人材育成投資〞にかなり力を入れています。例えば、弁護士は原則、案件により組み合わせを変えながら、2名体制(シニアアソシエイトとアソシエイトのペア)で実務を行います。一方、シニアアソシエイトが一定期間、担当するアソシエイトに“One on One”で面談を行うメンター制度も。若手弁護士にとっては、仕事での悩みや不安などを忌憚なく相談できる大事な場です。また、弁護士とパラリーガルなど事務局との合同勉強会を実施することで、部署間交流の活性化を促進しています」(中村弁護士)
情報やナレッジの蓄積、長期的視点での人材育成、これらによって同事務所のチームとしての一体感が醸成されている。松永あかり弁護士は、「期が近い弁護士が多いことや、様々な取り組みのおかげもあり、非常に風通しが良いと思います。期が下の弁護士の法律的意見を頭ごなしに否定する先輩弁護士は皆無ですし、臆することなく意見が述べられる環境です。実務2名体制のもと、しっかり経験を積むことができています」と、同事務所の魅力を教えてくれた。