前身の坂井・三村と、新東京は共に“比較的若い事務所”であった。ゆえに「現在所属する弁護士も野心と意欲にあふれるアクティブなタイプが多い」という。
「“機動性。柔軟性。変化への対応力”が、私たちのモットーです。今、アメリカの倒産事件におけるプラクティス※1が日本にどんどん入ってこようとしている。それに伴い倒産・再生から渉外・ファイナンスにまたがるアドバイスができる弁護士が求められる。そうした、伝統的には別個独立の弁護士が別個独立に行ってきた実務・専門性の融合点に新たな市場が誕生すると私は考えます。私たちは、そうした新たな市場の担い手になりたいと願っています。実際、使命感やフロンティア精神を持って難局にも果敢に挑もうとする弁護士が集まっていると自負しています」(坂井弁護士)
同事務所の弁護士は、その経歴も個性的だ。公認会計士の有資格者、銀行やメーカー出身者もいる。多様なキャリアを尊重する姿勢は、「女性の働きやすさ」においても同様だ。相澤光江弁護士に、この点を尋ねた。
「女性弁護士の力を活用すべく、パートナー登用を促進し、ビジネスロイヤーとしてのマインドの育成も意識的に行っています。ただし出産・育児の際のケアがなくてはフルにその能力を発揮できませんから、彼女たちをサポートできるチーム体制を作り、ベビーシッター費用の補助なども試みています。彼女たちに、短期間で結果は求めません。出産などを経た後、数年かけて成果を出せば良いのです。そうして真の戦力となってもらうこと、それが大切ではないでしょうか」