取り扱う相談・事件は一般民事が中心だが、得意分野は三者三様、経費共同型で仕事の手法も自主独往。しかし、歩んできた道が異なるからこそ、困った時はお互いの知恵を借り合える。犯罪被害者の支援活動や、DV事件では体を張って依頼者に法的サポートを尽くしてきた、何事にも〝アツイ弁護士〞、宮川氏。「着物弁護士」の異名どおりソフトな印象ながら、過去にはハンセン病の集団訴訟の弁護団でマスコミ対策班班長として、八面六臂の働きをした樋口氏。数々の医療事件に関与し、医療問題弁護団幹事も務める、沈着冷静な印象の今泉氏。この強烈な個性の持ち主である三者が結束するため、宮川氏が打ち立てたモットー(綱領)が「正しく、激しく、美しく。」だ。その意味を宮川氏に尋ねた。
「このモットーを掲げ、『美弁(美しい弁護士)』をみんなで目指しています。弁護士としての職責を全うするため、正しく強くありたい。でも、男性弁護士と同じような仕事の仕方をしていては意味がない。そのためには、仕事の姿勢、進め方、人間関係、身なり、事務所のしつらいまで、すべてにおいてビューティフルにこだわる弁護士であろうと考えたわけです。私たち自身が、少しでもそこに近付いていくことを自ら願って掲げたモットーです」
そんなすべての取り組みを束ねて、法的サービスを必要とする市民が「かかりつけ弁護士」として気軽に頼ってくれる法律事務所に育てていきたいと三氏。設立からまだ1年、「事務所としての〝のびしろ〞はまだまだある。二つの目標に加え、経済的な目標も達成すべく、まい進したい」と、意欲を見せてくれた。