中原弁護士の旧知、石毛和夫弁護士は、〝ほくと〞ならではの強みを次のように語る。
「3年ほど前に大型民事再生案件の依頼を受けた際、私だけでは対応が難しいと判断。事務所をあげて取り組みたいと皆に相談したとたん、多くのメンバーが一斉に動き出し、他事務所の協力も即決まり、あっという間に最適の人員配置と役割分担が出来上がった。その時のチームビルディングのスピード、ダイナミズムが忘れられません。弁護士としての経験、技術、能力、誠実性など、絶対的な信頼でつながった仲間と仕事ができる安心感。そこにうちの強みがあると思っています」
なぜ、それほどチームワークがいいのか。その理由の一つは、所属する弁護士の多様な経歴にある。他法律事務所での勤務経験のみならず、例えば、保険会社・商社など民間企業での企業内弁護士、金融庁や産業再生機構の勤務経験者、あるいは元裁判官、元検察官、法学者など、多様な経歴を持った弁護士が集まっているのだ。中原弁護士は言う。
「皆、これまでに他の組織に所属した経験をふまえ、今所属している事務所のためにやっていこうという思いが強い。もちろん個々の力や専門も大事ですが、人のつながり、結束力で仕事を成し遂げていくことを重視する人が多いのです。修習生の頃、ある先輩が『どんな仕事をしたいか考えるのはいいことだが、より大事なのは誰と一緒に仕事をするか、誰のために仕事をするかだ』と話してくれました。それが弁護士としての私の起点になっています。法律事務所にとって人が唯一の資産です。人の縁を大事に、同じ価値観を持つ人たちと組織を育てていくことを理想に、これからも走り続けます」