昨年、3人が協働した仕事として、中国企業によるM&A案件がある。
「私が中国の国有企業に対して意見書を書き、全体をまとめ、上村弁護士と大平弁護士が、日本法の対応や日本国内の交渉を取りまとめました」と、水野弁護士。
「水野弁護士は中国語がネイティブですし、中国の方々の〝動かし方〞〝思想〞にも精通しているので、迅速な前さばきができる。数十億円規模の案件とはいえ、中国チーム(中国國浩律師集団)の力も借り、大きな中国企業の人たちの矢面に立って、1カ月ほどでまとめあげるというのは、彼でなければできなかった」と大平弁護士も振り返る。
それぞれが異なる分野で強みを持ち、相互補完しながら仕事を進める。共通するのは、弁護士という仕事の捉え方だ。それは、〝弁護士業はサービス業である〞ということ。上村弁護士は言う。
「私自身、お客さまのビジネスを理解し、スキームや将来展開も含めた提案・コンサルティングを提供し、共に悩み、乗り越えるというところに一番のやりがいを感じています。たまたま弁護士資格を持っているので、法的見地からアドバイスを行っているだけだと思うのです」
弁護士という肩書にとらわれず、仕事の範囲を固定せず、大平弁護士、水野弁護士も、〝徹底したお客さま目線のサービス〞を常に実践してきた。その〝ぶれない共通の思い〞という軸を守りながら、従来の法律事務所には成し得なかった、〝最上級のクライアントファースト〞のサービス提供に挑戦し続ける。
「止まれば下がるだけ。後進もついてこないでしょう。だから成長・発展のために、前に進み続ける」と異口同音に語る。気心の知れた仲間というよりも、同じ旗印を掲げる〝千軍万馬の強者〞という印象の三氏であった。