Vol.58
HOME事務所探訪恵比寿松本法律事務所
  • ▼弁護士のブランディング支援サービス

    Business Lawyer's Marketing Service
  • ▼弁護士向け求人検索サービス

    想いを仕事にかえていく 弁護士転職.JP
  • ▼弁護士のキャリア形成支援サービス

    弁護士キャリアコンシェルジュ
  • 当社サービス・ビジネス全般に関するお問い合わせ

松本拓生弁護士(51期/ニューヨーク州弁護士)。東京大学法学部卒業後、Duke University School of Law(LL.M.)修了。
国内大手総合法律事務所でパートナーを務めたのち、独立。2014年3月まで4年間にわたり東京大学法科大学院客員准教授も務めた。

松本拓生弁護士(51期/ニューヨーク州弁護士)。東京大学法学部卒業後、Duke University School of Law(LL.M.)修了。
国内大手総合法律事務所でパートナーを務めたのち、独立。2014年3月まで4年間にわたり東京大学法科大学院客員准教授も務めた。

STYLE OF WORK

#104

恵比寿松本法律事務所

大手事務所で培ったプラクティスを生かし、複雑なM&Aや経営紛争をフットワークよく解決

恵比寿ガーデンプレイスに居を構える“隠れ家的名店”のような弁護士事務所

東京都心のランドマークの一つ恵比寿ガーデンプレイスタワーにオフィスを構える松本拓生弁護士。大手法律事務所で培った十数年の経験を基に独立、恵比寿松本法律事務所を設立した。

「前事務所では多数の企業買収や組織再編事案に従事しました。例えば、海外企業による国内企業の買収や合弁会社の立ち上げといったグローバル事案のほか、プロキシーファイト、株主総会対応、企業不祥事対応など幅広い案件を担当することができ、パートナーも務めました」

順風満帆に思える地位を捨て、〝1人で独立〞という道を選択したのはなぜだったのか。

恵比寿松本法律事務所
顧客との会議、打ち合わせは共有の会議室で。ただ、フットワークのいい松本弁護士は顧客先に出向くことが多いそう

「大手法律事務所では大勢の弁護士がチームを組み、大型案件に臨む体制が整っています。しかし、クライアントが日常的に直面する法律問題は、必ずしもそうした大きな体制を必要とするものばかりとは限らず、案件によってはその場ですぐに法的な判断をして迅速に対応することを優先しなくてはならない局面も多々あります。また、経営者の考え方やパーソナリティ、社風など、その時々の状況に照らした、法律解釈にとどまらないソリューションの提供を望まれることも。勤務弁護士として日々の業務を行うなかで、スピーディに意思決定を下し、日常的なコミュニケーションを増やしてクライアントともっと密な関係を構築するなど、小さな単位でいいので、よりクライアントのニーズに寄り添ったスタイルで仕事がしたいと思うようになり、独立を決意しました」

独立時、「オフィスの場所がすぐわかり、アクセスしやすい拠点を」というアドバイスを先輩弁護士から受け、恵比寿駅徒歩圏内のシェアオフィスを選択。秘書サービスが利用でき、会議室は必要な時だけ借りればよく、結果、効率的な事務所運営ができている。独立に際して〝ハコ〞の準備に手間をかけず、すぐ業務開始できることも、松本弁護士にとっては利点だった。

 

恵比寿松本法律事務所
東京タワーやスカイツリーを一望。約10坪とコンパクトだが、機能性十分なオフィス

現在、同事務所のクライアントは、上場・非上場、IPOを目指すベンチャーなど、様々な企業だ。

「例えば、プロキシーファイトやM&A案件で利害対立が生じた場合、全体を俯瞰しつつ特定部分にも目を配り、依頼者にとって最適な落としどころを考えるというケースはよくあります。フットワークよく動き、出された質問・疑問はその場で即答、解決するのがモットーです」

大手事務所のプラクティスを熟知し、細かな〝部分〞で動ける弁護士が求められる案件が、実は多いという。しかし、松本弁護士の現在関与する案件は、それだけでは完結しないことがほとんどだ。

「小規模なM&A、経営紛争などにも多く関与しますが、特にそうした事案では当事者が慣れていないこともあり、予期せぬトラブルが起こりがち。全体を誰かが統括しないと事態が収拾しないことも多いのです。私は、全体を調整しながら、そうした事態を仕切っていくことに面白みを感じています。私がかかわることで、バラバラのピースがぴたっと収まるところに収まり、かかわる全員をハッピーにする、それが一番のやりがいです」

松本弁護士は「〝カウンター5席程度の、知る人ぞ知る鮨店〞のような事務所でありたい」と言う。少人数を、手厚いサービスでもてなし、その評判が評判を呼び、客が増えていくような事務所だ。そんな〝隠れ家的名店〞を目指す松本弁護士に、若手へのメッセージをいただいた。

「鮨店にたとえれば、技術を磨いて〝うまい鮨〞を出す店は山ほどある。その中でお客さまに選ばれるには、お客さまのことをよく観察して、何をどのような順番で食べたいか想像する力、感じ取る力がなくてはいけません。弁護士もサービス業ですから、クライアントが求めるソリューションを提供できる人だけが残っていく。それがまた次の仕事を呼び、自分自身も成長していける。『このドキュメントだけ作成していればいい』『この手続きだけ調べていればいい』というスタイルの仕事は、いずれ人工知能(AI)に代替されてしまうでしょう。ですから、安易に最適解を探そうとせずに、回り道をすることになっても、自分が提供できる最高の顧客サービスのかたちを探してほしいと思います」

  • 恵比寿松本法律事務所
    JR恵比寿駅から徒歩5分、恵比寿ガーデンプレイスタワー内のシェアオフィスを利用。秘書サービスも整っており、1人でも支障なく業務遂行できる
  • 恵比寿松本法律事務所
    壁一面を占める書棚。前事務所の恩師であり、今年2月に永眠された行方國雄弁護士の写真が立てかけられている
  • 恵比寿松本法律事務所
    高校までは野球に打ち込み、社会人になってからはゴルフが趣味に。プロアマトーナメント出場時、記念にもらった宮里優作氏と近藤共弘氏のサイン入りゴルフバッグがオフィスに鎮座