スタートアップ企業なりの“知財戦略”など、クライアント企業に最適な知財戦略を立てる

ネクセル総合法律事務所は、知的財産(以下、知財)業務やスタートアップ関連の業務を得意とする弁護士・弁理士による総合法律事務所だ。代表の成川弘樹弁護士に特徴を聞いた。
「私たちは、出願から係争まで知財分野に関するリーガルサービスをワンストップで提供しています。特に、知財やIT/AI技術を核とした技術系スタートアップ企業のクライアントが多いですね」
設立5年目ながら、IT、バイオ、化学など多様な技術分野の特許権侵害訴訟をはじめとする知的財産権に関する紛争案件(商標・意匠・不正競争防止法など)を数多く手がけている。
「また、私たちはスタートアップ企業なりの〝知財戦略〞があることを経験上知っています。知財の取得にはキャッシュアウトが発生するため、資金調達との関係で具体的にどのような権利をどのように取得していくかを検討しなければなりません。近時はスタートアップを狙ったトロールの案件も多数対応しています。このような観点から、クライアント企業に最適な知財戦略を立てています。IT、バイオ、化学などを専門とする弁理士が複数名在籍していることもあり、技術内容に踏み込んだ戦略をクライアントと共に検討できることも強みです」
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同事務所では基本的に案件受任を制約しない。「アソシエイトの私がM&A案件の相談を受けた際には、M&Aや投資案件などの経験が豊富な竹田弁護士とチームを組んで案件の対応をいたしました。責任を持って一緒にやってくれる先輩がいるのは、新人にとって心強いです」(藪木弁護士) -
成川弁護士自身は、特許訴訟など知財分野で名を知られる、有名法律事務所の出身だ。
「勢いで独立してしまったので、開所時の企業クライアントはゼロ。当初は、仕事のメールも1日数通程度でした。ただ、仕事をこなす過程で経営者や投資家などをご紹介いただく機会が増え、顧問先や案件がどんどん増えていったのです。だから私は、本当に〝運が良かった〞と思っているんですよ」
もちろん、運の良さだけでクライアントが増えるはずはない。常に満足いただける結果を出し、各社と良好な関係が築けたこと。丁寧なコミュニケーションを維持してきたこと。それができる力を備えた弁護士・弁理士が揃ったこと。そんな点に、クライアントの信頼を勝ち取ってきた理由があるようだ。
現在は、紹介だけで顧問先が毎月数件のペースで順調に増えている。その多くが、スタートアップ企業だ。
「スタートアップ企業は新規技術やサービスを核とすることが多く、起業家は、知財に詳しく、仕事が丁寧で、スピード感を共有できる弁護士を探しています。しかも、イグジット戦略や労務など経営まわりの様々な法的アドバイスも求めているし、要求時間もタイト。実際、弁護士にとってはタフな仕事だと思います。しかし私は元々知財が専門で、かつ何でもやってみたいと思っているので、そうした企業にとっては適任なのでしょう。スタートアップ企業の経営者は皆、『新たなビジネスモデルをつくり、イノベーションを起こして世界を変えていこう!』という夢と熱意に溢れています。ビジネスを一緒に成長させていく感覚が刺激的であり、たまらなく楽しいですね

少数精鋭ながら、クライアントに請われ、出向というかたちで週に数日、先方の法務部で業務にあたる弁護士も数名在籍している。案件の増加に加えて、出向業務を引き受け始めた事情もあり、成川弁護士は新たな弁護士の参加を心待ちにしている。
「私たちのクライアントには未だ法整備が追いついていない分野で戦っている企業もあります。また、知財のみならず、M&Aや投資を専門とする弁護士なども在籍しているため、関与する領域はどんどん広がっています。最先端領域で戦うことのできる法律事務所を目指す以上は法改正などに合わせた知識のアップデートや、クライアントのビジネスに関連する様々な勉強を必死に行わなければなりません(笑)。継続して新しいことを勉強しなければ仕事にならないので、タフさが要求されますね。しかしその分、早く実力がつくのは間違いないと思います。コミュニケーション力があり、そうした〝変化〞や〝チャレンジ〞を面白いと思える方と仕事を楽しんでいきたいです」
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弁護士の執務スペースはパーティションで仕切られ、集中して仕事ができる環境 -
アートが好きな成川弁護士が集めた絵画が、壁面に飾られた会議室。写真上の左端に写る額は、大切なクライアントから移転祝いとして贈られた、事務所ロゴをモチーフにしたフラワーアート
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2018年7月の納涼会にて。ランチタイムに全員でカードゲームなどのレクリエーションを楽しむことも -
成川弁護士のユニークな一面。「日本ディープラーニング協会のG検定」や「チョコレート検定」などを受けた。「時間がある時の息抜きで」というが、基本的に”学び好き”なのは間違いない