東京あおい法律事務所の設立は2003年5月。設立時のメンバーは、森島庸介弁護士、松野豊弁護士、中村千之弁護士、石原弘隆弁護士ほか3名。森島弁護士に事務所の特徴を伺った。
「我々は金融法務を得意としており、メガバンクおよび都銀、証券会社などの金融機関・投資家を主な顧客に、ストラクチャーに関する法的検討、関連契約書の作成・検討、契約締結交渉、法律意見書の作成などの法的サービスを提供しています」
これまでどんな案件に関与し、印象に残っているかを聞いた。
「我々が関与し、最高裁に係属した事件が印象深いです。これはクライアントである銀行が発行する金融債を受働債権とし、破綻した証券会社への銀行の貸付債権との相殺についての係争に関し、高等裁判所の判決を覆して金融債の相殺を認める判断が示されたもの。我々が第二審で敗訴した直後に、同種事件で日本興業銀行が最高裁で勝訴したこともあり、勝てると確信し、上告。最高裁で逆転勝訴したという事件でした。また、あるノンバンクのМ&Aを巡る訴訟にも関与。契約交渉がまとまり、ディールも終わり、譲渡代金の調整が始まったところ、価格調整条項について相手方がルールと異なる主張を始めたわけです。約4年間の訴訟となりましたが、最終的には全面勝訴で解決しました。雑誌にも掲載された事件で、これも記憶に残ります」