北米、アジア、太平洋、ヨーロッパ、中東地域に30以上のオフィスを展開し、2200名超の弁護士・法律専門家を擁するモルガン・ルイス&バッキアス外国法事務弁護士事務所/モルガン・ルイス&バッキアス法律事務所(外国法共同事業)(以下ML)。エネルギー、金融、ライフサイエンス、労働、知的財産(IP)、リテール、テクノロジーといった多様な業界のクライアントにサービスを提供する米国発のローファームだ。
東京オフィスには日米の有資格者が在籍し、インベストメント・マネジメント、コーポレート・ビジネス・トランザクション、IP、雇用・労働法関連の4つのプラクティスがある。オフィス・マネージング・パートナーの土田キャロル外国法事務弁護士は、「グローバルにビジネスを展開するクライアントはもちろんのこと、『The Legal 500 Asia Pacific』や『Chambers Asia-Pacific』などの第三者機関からも各グループが高い評価を得ています。私たちの最大の強みは、17のタイムゾーンをカバーする各国の弁護士と協力し合いながら業務を行う“ワンファーム”であること。メンバーは、たまたまその国のオフィスにいるだけで、全員が“一つのファーム”の仲間であると考えています」と、語る。
建設用クレーン大手の日本企業が、米国建機の大手企業から、ドイツで展開するクレーン事業を約2億1500万米ドルで買収した。当該案件に関与した時のことを、M&Aを中心に取り扱う荒木源德外国法事務弁護士と斎藤三義弁護士は、次のように振り返る。
「事業本拠地があったドイツを含む欧州をはじめとして、北米、ブラジルを含む中南米、オーストラリア、中国、シンガポール、インドなど、買収対象の子会社や支店・拠点は合わせて20以上ありました。その時は、東京オフィスの私たちだけでなく、MLの各国の弁護士50名以上が本件にかかわってくれました。特にグローバルM&Aでは、“ワンファーム”の価値を実感しますね」
IPグループの森下実郎外国法事務弁護士は、「国内外のクライアントからのどんな問い合わせに対しても『対応可能です』と即答できるのが、この事務所のすばらしいところです。なぜなら、全世界に2200名超の仲間がいるからです」と言う。
「私は国内企業の代理人として、米国での特許訴訟に多く関与しており、技術的なバックグラウンドを持つ弁護士、ブリーフィングに長けた弁護士などと、国を横断したチームを組成して対応しています。また、特許訴訟を発端とする反トラスト法、FDA対応、税務などの問題についても、当該分野を得意とする各国の弁護士に気軽に相談できる環境です」