そうしたメンバーが集まり“多様なバックグラウンド”を生かし、“多様な案件”に取り組む。全パートナーが外資系法律事務所出身であるため、クライアントには外資系企業が多く、また、上場企業からスタートアップまでと、まさに多様。各パートナーの得意分野を根本弁護士にうかがった。
「山下弁護士は、国際・国内の商業取引紛争やホワイトカラークライムが専門で、航空業界の問題にも精通。商社のインハウス経験がある渡辺弁護士は、国内外のM&Aの取り扱いが多く、当該クライアント企業の法務部内チーム育成もサポートしています。また、大杉真弁護士は、人事労務案件やファミリービジネス、坂井健吾弁護士はフィンテックやAIといった新たな分野の知財を得意としています。私は、ヘルスケア分野の企業法務、スタートアップ支援、官民学連携のルールメイキングなどに携わっています」
24年に入所した岩田準平弁護士は、事業再生、M&A、インフラ投資案件などで14年超のキャリアを有している。
「入所後、山下弁護士のもとで航空業界の案件に携わらせてもらい、業界特有のルール・進め方などを学びました。この年次で専門以外の分野をゼロから経験できることはあまりないだろうと思っていたので、この経験は非常に有意義なものになりました。そもそも航空業界を専門に扱える弁護士は多くないので、山下弁護士の知見を継承していく意気込みで取り組んでいます」(岩田弁護士)
様々な経験を持つ弁護士が集結・協働することで「シナジーが生まれる」と、根本弁護士。
「例えば、クライアントの取引先の経営が悪化した際などは、事業再生に知見がある岩田弁護士の協力を得て対応することができます。また、労務問題が生じた時には渡辺弁護士や大杉弁護士にと、柔軟にチームを組んで対応できることも我々の強みです」(根本弁護士)
同事務所のWebサイトでは、“法律”の専門家ではなく“法務”の専門家を謳う。
「私も含め企業への出向経験を有するメンバーが多いのです。やはり多様な業界の知識・経験、社内の“しきたり”に精通した弁護士が揃っていることは大きなアドバンテージとなります。彼らのクライアントへの接し方を見ていると、単に『リスクがあります』で終わらせず、一歩踏み込んだ有用なアドバイスをしている。そういったクライアントに寄り添う姿勢が、顧客満足度を高めているのだと思います」(岩田弁護士)
「私がまだ弁護士2年目だった頃、山下弁護士から『インダストリーやビジネスを理解している弁護士になることが大切』という教えを受けました。その教えは、この事務所にも受け継がれています。実際、Webサイトやパンフレットでは取扱分野ではなく、インダストリーやサービスの紹介をわかりやすく記載。サービスを説明する言葉もクライアントの立場で考え、“伴走型支援”と記しました。『法律事務所としてはユニークなアプローチだね』と評価いただいています」(根本弁護士)