所属弁護士は11名(26年2月時点)。ベテラン、中堅、若手がバランスよく揃っており、従来の伝統的な領域に加え、国際法務、規制対応、先端領域にも業務範囲を広げている。「近年は特に、中堅・若手弁護士の活躍が目立つ」と、青木弁護士。修習同期(65期)の澤井裕弁護士、木嶋洋平弁護士、土肥勇弁護士に注力している分野などを聞いた。
澤井弁護士は、国際協力銀行(JBIC)や国際協力機構(JICA)での業務経験があり、ラオスの司法省、検察庁、国立大学と協働して民事法・商事法の立法支援、制度設計、ガバナンス強化に携わった経験を有している。
「帰国後は、ベトナム・ラオス企業の日本進出、日本企業のASEAN展開、国際機関案件、そして脱炭素やAI関連のスタートアップ企業の支援もしています。例えば、農家の生産性や所得向上を目的にカーボンクレジットの創出という手法で仕組みづくりを行うスタートアップ企業では、契約関連の実務や法律相談だけでなく資金調達を含む法務全般を担い、事業そのものの設計に関与。JICA時代、政府機関への制度的支援だけでは最終的な受益者である個人に支援が届かないという構造的な限界を感じ、より現場に近いところで〝変化〟を生み出す仕事がしたいと思って、そうしたスタートアップ企業の支援にも取り組んでいます」(澤井弁護士)
国際法務の観点では、シドニーとメルボルンに拠点を置く現地法律事務所(山本法律事務所)と提携し、オーストラリア・ニュージーランド法務分野も手がけ始めた。
「国際相続・家事事件の処理、日豪企業のクロスボーダー案件への対応、国内投資家の投資案件、オーストラリア投資家の日本不動産購入などの案件を新たに取り扱っています。これらの案件は木嶋洋平弁護士がリードし、私も協力して進めています」(澤井裕弁護士)
その木嶋弁護士は、製薬・ヘルスケア法務に注力し、外資系企業の日本市場参入支援、医薬品・医療機器・薬局・医療法人に対する薬機法および薬機法上の品質・安全管理体制に関する基準(GVP/GQP)、広告規制、医薬法人ガバナンスといった高度な規制対応をクライアントに提供する。
伝統的な領域の企業法務においては、土肥弁護士が、コンプライアンス関連や自治体法務・行政手続き対応に加え、再発防止策の具体的提言まで踏み込んだ第三者委員会の業務などに取り組んでいる。
「当事務所は、特定のパートナーについて仕事をするスタイルではありません。私自身、入所当初から澤井代表弁護士や青木弁護士をはじめとする様々な先輩弁護士のもとで、仕事の進め方などを学ばせていただきました。ベテラン・中堅・若手にかかわらず、各自の得意分野などを鑑みながら、つど組み合わせを考えて協働体制を構築していく点が、当事務所の特徴だと思います」(土肥弁護士)
土肥・木嶋・澤井弁護士が考える事務所の魅力は〝自由であること〟だ。〝自由〟のおかげで、各々が自分の興味ある分野に注力し、得意分野・専門分野を確立していける。また、土肥弁護士の場合は、弁護士会における高齢者・障がい者支援や法科大学院での学習支援といった社会貢献活動にも力を注ぐ。三弁護士は言う。
「当事務所における自由は、単に好きな分野を選び、各自の裁量に任せて活動できるという意味ではありません。澤井代表弁護士をはじめとする先輩弁護士が培ってきた社会的信頼と公益性を重んじる姿勢を土台として、各自が専門家としての責任感を自覚する、そのうえに成り立つ自由です。自由のもとでキャリアを構築し、その成果として最大限のクオリティをクライアントに提供する。そうした意識で仕事に向き合っています」