Vol.80
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#17

国内外子会社法務メンバーを含めて約30名の陣容。法務グループのメンバーは中途入社者9割超で、インタビューに参加した大沼知己さんが、唯一の新卒入社者

国内外子会社法務メンバーを含めて約30名の陣容。法務グループのメンバーは中途入社者9割超で、インタビューに参加した大沼知己さんが、唯一の新卒入社者

SPECIAL REPORT

#17

「社会変革アクセラレーター」への変容を支えるプロフェッショナルとして

アビームコンサルティング株式会社
法務グループ

総合系コンサルティングファームとして幅広い業界、および経営戦略、組織、人事など様々な業務領域で、戦略立案・構想策定、業務改革・設計からシステム開発・導入・保守・運用までを手がけるアビームコンサルティング株式会社。依田光史氏、小林勇佑氏、貞廣綾子氏、大沼知己氏が、法務グループの現在と未来を語り合った。

――体制を教えてください。

依田:当社は日本で設立されたグローバルコンサルティングファームで、日本に本社を置き、海外展開も行っています。法務は東京、名古屋、中国とタイを含め、約30名の陣容です。

小林:当社が展開しているアジア、アメリカ、欧州各国の法務対応は、中国とタイを除き、約20名が所属する東京のチームが担っています。

――グループ内の構成は?

依田:契約書レビュー、交渉サポート、法律相談全般、取締役会など商事法務の対応をする法務ユニットと、リスクマネジメント、コンプライアンス、与信審査などの対応をするリスク・コンプライアンスユニットがあります。

――ミッションを教えてください。

依田:2020年の鴨居達哉社長就任後に「Vision2030」と、その実行計画である「Strategy2025」が策定され、クライアントはもちろん、自社を含めて不確実性の時代における大きな変革を法務がどうサポートしていくべきか――その試行錯誤がまさに今、求められています。例えば「Vision2030」では「10年後の私たちは社会変化を加速させる“社会変革アクセラレーター”であること」を掲げています。従来のSAPをはじめとするエンタープライズ基盤の導入・刷新のサポートという柱を残しつつ、DXの推進などクライアントがどのように変わろうとしているかを捉え、サポートする。そのためには法務も、より最新かつ専門的な知識が必要となります。また「First Choice in Asia」として、これまで獲得してきた信頼をさらに広げ、アジアにおけるDXを相談する先として真っ先に名前が挙がる会社を目指しています。日本発のコンサルティングファームならではの強みを生かし、アジアでの事業展開を進める際の議論などを法的見地からリードするプレゼンスも発揮していかねばならない。今後、当社が強化する分野に対応すべく、陣容拡大も含めて部門全体の底上げを行うことが私たちの挑戦です。

アビームコンサルティング株式会社
「法務メンバー各自の成長と、それによる法務機能全体の能力の底上げ。それがビジネス拡大への貢献となり、その過程を通じて個々がまた成長するというポジティブなスパイラルを回していきたい」(依田氏)

――日々のやりがいは?

小林:当社はコンサルティングファームであり、そのサービスの一環としてITソリューションなどを提供するビジネスも行っています。ゆえに「こういうサービスを展開したいが、ビジネススキームは成り立つか」といった“ビジネスの芽”の相談から始まり、契約の商流をコンサルタントなどと一緒に、プロジェクトベースで考えてつくり上げていく機会が多いことでしょうか。

貞廣:私は主に社内規程の制改定や社内制度の導入・改定など管理部門系の案件を担当しています。当社では「働き方改革」の推進にあたり、社内のWorkstyle Innovation実行のための3つのイニシアチブがあり、活動を進めるとともに、人事が中心となって新しい制度や規程を積極的に導入しています。メンバー全員が「(従業員にとって)よりよい仕組みを。他社にはない魅力的な制度を」と意欲が高いので、まずは自由な発想で相談をいただき、アドバイスをします。ただしリスクだけを述べていては魅力的な制度にならないので、そこが知恵の出しどころ。なおかつ当社はスピード感を重視するので大変ですが、やりがいも大きいです。

大沼:私は法律相談や交渉サポートに加えて、イギリス支店の英文契約書レビュー、社内向けセミナーの講師などをしています。先ほど貞廣が話したとおり、当社は意思決定のスピードが速く、数多くのプロジェクトの法律相談を的確に素早く返していくことが求められます。コンサルタントのスピードに遅れないよう、プロジェクトをよりよい方向に導けるよう、回答を出していきます。コンサルタントからはすぐに、かつロジカルなフィードバックがもらえるので、そのやり取りが自分自身のスキルアップにつながっています。

――大沼さんは、法務業務以外の社内活動も行っているとか。

大沼:当社はコンサルティングファームなので、先進的な取り組みをしたいメンバーが組織横断的にチームを組んで活動する機会が多いです。私自身は、SDGsやサステナビリティに関する活動を主体的に実施しています。例えば、食品ロス削減のために、オフィスの災害備蓄品をフードバンクに寄贈するといったことも。人事や総務など他部署のメンバーとの交流もできますし、過去にフードバンクと連携したことがあるメンバーもたくさんおり、そのような他部署のメンバーに話を聞きにいったりします。部署や上下の垣根なく、コミュニケーションが円滑に取れる職場だと思います。

――法務グループ内のコミュニケーションはどのように?

小林:法務全体での定例ミーティングのほかに、ユニット内のメンバーでのリモートミーティングも頻繁に設けています。それと、依田がメンバー全員と1on1を行っているのも、よいコミュニケーションの機会ですね。

依田:頻度としては、各メンバーと1カ月半ごとに話せるよう設定しています。雑談やキャリアに関する相談など、業務に直接関係しないことを話す機会としています。私自身、21年7月に当社に転職してきた身で、コンサルティングファーム勤務も初めてですから、雑談の延長というかたちで話を聞けるのは、非常に勉強になります。

大沼:依田は、経済産業省の法務機能のありかた研究会などに関わっていたので、1on1の際に、キャリアプランについて、かなりじっくり相談しています。ロジカルかつ納得感がある回答は非常にありがたいです。日頃の業務でも「業務の本質や目的は何か、コンサルタントが本当に助かることは何かを考えて行動してください」とよくアドバイスされています。それを頭において行動すると、実際にコンサルタントから「そういう対応がほしかったんだ」と言ってもらえることが増えました。依田のおかげもあり、質の高い法務の仕事ができるようになってきたように感じています。

――「働きがいのある会社ランキング(オープンワーク社)」では毎年ランクイン。貞廣さんが言うように、制度面でも先進的な取り組みが多いようです。

貞廣:フレックス制度をはじめ、フルリモート制度、フリーロケーション制度など、メンバー一人ひとりの能力を最大限に発揮しながら、働く場所や時間、キャリアそのものも自分自身が自律的に選択して、実現できる環境というものを整えつつあります。今後も働き方を変容させる新たな制度が増えていくのは間違いなく、どんなライフイベントを迎えても、どんなライフスタイルを選択しても、安心して働ける、活躍していける土壌が整えられていくでしょう。

小林:法務グループでも、ごく一部の業務を除き、出社せずとも業務が滞ることがない体制になっており、なかには数カ月間出社せずに業務ができているメンバーもいます。手続きの電子化や契約書の電子署名も浸透しました。もちろん法務だけではなく、全社的に「どこにいても仕事はできる」という意識変革が、この1、2年でかなり進んだと実感しています。

――「社会変革アクセラレーター」への変容に向けた取り組みは?

依田:当社はコンサルティングファームですから、“人が資本”。したがって、いかにメンバー個人の能力を高めるか、成長してもらうかについて関心が高く、そのための投資も積極的に行います。私自身、これまでいくつかの企業を経験しましたが、人への投資という点で、当社は“本気度が違う”。ただ、どうしてもそうした人的投資はコンサルティング部門が優先されがち。法務グループとしてみると、まだまだ改善の余地ありと感じています。ですから法務グループのメンバーについては「自分の“現在地”がどこにあり、これからどこを目指すのか」という個々のキャリアプランニングが十分にできる体制を整えます。こんな経験が積みたい、だからこんな仕事をさせてほしいと思った時、望みを叶えられる環境整備を進めています。社会変革アクセラレーターを支える法務部門は、常に自らの成長を追求していくプロフェッショナルの集団であることが求められます。そのような人たちのなかで働きたい、お互いに切磋琢磨しながら、成長を目指していきたいという方とともに働きたいですね。

※取材に際しては撮影時のみマスクを外していただきました。