Vol.10
HOME法務最前線キリンホールディングス株式会社 法務部
  • ご意見・ご感想はこちら
  • 無料 転職支援サービスに今すぐ申し込む
  • 無料メンバー登録 将来のために情報収集をスタート
  • 弁護士や法務の転職・求人情報なら弁護士転職.jp

写真右・大屋法務部部長 左・宮腰弁護士
「敷居の高くない、役に立つ法務部を目指しています。相談しやすい組織をつくり、スタッフ自らも積極的に各社・各部門に出向いていく。そういう法務部にしたいと思います。企業内弁護士を志す方にも、ぜひフットワークの軽い仕事を心掛けていただきたいと思います」(大屋氏)

写真右・大屋法務部部長 左・宮腰弁護士
「敷居の高くない、役に立つ法務部を目指しています。相談しやすい組織をつくり、スタッフ自らも積極的に各社・各部門に出向いていく。そういう法務部にしたいと思います。企業内弁護士を志す方にも、ぜひフットワークの軽い仕事を心掛けていただきたいと思います」(大屋氏)

THE LEGAL DEPARTMENT

#4

キリンホールディングス株式会社 法務部

多数のグループ企業を擁する持ち株会社では、国内・海外事案を着実に解決する力が求められている

誰もが知っているビールのほか、幅広い有力事業が展開されている

キリンホールディングス株式会社は、キリンビールに代表される多くの事業会社を擁する持ち株会社。この企業グループの法務部はどのような役割を担っているのだろうか。法務部・部長の大屋哲氏にお話を伺った。

「2007年7月の持ち株会社化に伴い、グループ全体の法務業務を担うことになりました。グループにはキリンビールをはじめとする酒類事業、キリンビバレッジなどで構成する飲料・食品事業、協和発酵キリンとなった医薬事業、食品素材や調味料を扱うキリン協和フーズ、花き種苗事業を営むキリンアグリバイオなど多数の事業を担うグループ会社があります。法務セクションを持つ数社を除き、キリンビールなど多くのグループ会社をサポートしますので、私たちの仕事は広範かつ多岐にわたります。法務部スタッフは総勢23名おり、そのなかにグループ会社の業務を兼任する者が4名います」

海外・国内ともに案件が増大し、高度な判断を要する事案も増える

「私が入社したころには、ほとんどなかったのですが、近年は海外案件の増加が顕著です。英国・米国企業との合弁事業、フィリピンのビール会社への資本参加、オーストラリア企業との提携などが相次ぎ、語学力のあるスタッフが必要不可欠になっています。法務部の仕事も国際化が進んだといえますね」

海外案件の増加に加えて、国内のM&Aや、それに伴う事業再編も同時に進行していく。

「06年に行ったメルシャンへの資本参加に続いて、08年には協和発酵工業とキリンファーマが統合し、協和発酵キリンとなりました。その際には、公正取引委員会との折衝なども法務部がサポートしています。グループとしてM&Aや事業再編の動きが増え、同時に法務部の業務も多様になっています」

国内・海外事案を着実に解決する法務部は、部長の指導のもと『相談しやすい組織』を目指し、さらに積極的な活動を展開するようになる。

「敷居の高くない法務部にしたいと考えています。気軽に相談できないと困難に直面して初めて法務部に来るようになり、お互いが困るからです。ですから法務部からも積極的に各社に出向くよう努めています。また信頼を受けて早め早めに相談してもらえるように、事業やグループ各社の実情をよく理解するよう、メンバーにはお願いしています」

その法務部に今年、キリン初となる弁護士資格者が入社した。

「経験者を想定して行った昨年の募集で、実務未経験ながら将来性の高い資格取得者がいたのです。企業法務に熱意を持ち、英語も得意。初めての資格者採用なので手探りのところはありますが、相談しながらルールづくりをしています。たとえば『国選弁護は有給休暇で対応する。資格維持に必要な研修は業務の一環とし会社が費用負担する』という具合です。彼には主として海外契約業務を担当してもらっていますが、やはり法的問題への着眼点が鋭い。『資格のある人は違う』と高評価です。今後は専門性を伸ばしながら、弁護士活動や法曹界のネットワークで得た知識や経験を社内業務に生かしてほしいと思います」

キリンホールディングス株式会社 法務部

法律知識を生かしビジネスパーソンとしての成長も望める環境

キリンホールディングス法務部の魅力として研修制度の充実がある。

「アメリカの弁護士資格を持っている社員が2名いて、現在も1名が2年間のアメリカ留学中です。大学で学んだ後、法律事務所で実習をし、再度、大学で勉強するスケジュール。これは法務部が独自で予算を組んだ研修・教育制度の一つです。会社としての研修・教育制度も充実しています。基本的にはジョブローテーションがありますので、ビジネスパーソンとして幅広いスキルを習得するための学びと実践の場が用意されています。法務部員も本人の希望を聞きながら、さまざまな経験が積めるように配置転換を行っています」

新人ビジネスロイヤーの今を紹介
宮腰 和朗

現在は契約審査などの業務を行いながら、会社や会社の取引について学んでいるところです。まずは法務の仕事をしっかりと学び、いずれは、ほかの部署の業務も経験してスキルの幅を広げたい。そして企業体と事業全体を深く理解し、会社に貢献していきたいと考えています。