事務所探訪:2016年5月号 Vol.51

事務所探訪

アトーニーズマガジン 事務所探訪

多種多様な「働く場」としての法律事務所を、読者に代わり、編集部が取材します。事務所の理念・方針・特徴・こだわりや工夫が凝らされた事務所の“日常風景”を分かりやすくお伝えします。

Style of Work

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皆川恵比寿法律事務所

商社法務部で培った多様な経験と人脈を礎に、
渉外法務に強く地域に根ざした事務所を運営

皆川恵比寿 法律事務所設立者の皆川克正弁護士は、三菱商事の法務部に6年間勤務した後、会社を退職し、昼間はアルバイトをしながら夜間のロースクールに通い、資格を取得。弁護士登録後、日系法律事務所(企業法務)、外資系法律事務所、外資系企業でのインハウスロイヤーを経て独立開業を果たした。「2010年の開業時、顧客ゼロからのスタートでした。先に独立したロースクール同期の言葉、『半年間売り上げがなくても生活できる貯蓄があれば大丈夫だ!』を糧に奮励し、1年ほどで軌道に乗せることができました」と、皆川弁護士。顧客開拓の余地がある地域、自宅と裁判所の中間地点という観点で恵比寿を選び、そこに本社や支店がある法人、そこに住む個人の相談に乗ることで、地域に根ざした事務所をつくるべく、出会いを大事にして歩んできた。地元に支店を置く金融機関(信金)から「取引先の中小企業の、特に海外進出に関するアドバイスを」という依頼や、恵比寿に拠点を置く大小様々な企業の個別案件を通じて足場を固めた。現在は大手外資系メーカーの日本法人、IT企業、アパレル会社、コンサルティング会社、教育関連企業、エンタテインメント関連企業など、狙いどおり恵比寿界隈の様々な企業の法的支援に奔走している。強みはなんといっても渉外法務に精通していること。日系・外資系の企業および法律事務所での勤務経験を持つ皆川弁護士ならではだ。「当事務所のメイン顧客層である中小企業も、今や外国企業との取引が不可避であり、社会通念やビジネス上の常識が異なる取引条件交渉や契約締結を行う場面が増しています。商社や外資系法律事務所で培ったネットワークを生かして、ほぼ全世界にアクセスできるため、各国のコストパフォーマンスの高い弁護士と協働で案件対応することが可能です。また外資系企業に勤めていた経験から、外国企業の交渉術や意思決定の仕方を熟知しています。つまり相手方が譲歩できるポイントを見極めながら、ムダな修正や対応を回避し、実践的で効果的なアドバイスが提供できる。これも当事務所の大きな強みの一つです」皆川弁護士は、そうした優れた法的サービスをリーズナブルな価格に設定。しかも遅くとも12時間以内には何らかの返答をするという、クイックレスポンスを心がけているそうだ。同事務所のロゴマークには〝人と人とのつながりを大事に、一つひとつの出会いを大事に〞という思いが込められている。それは顧客との関係性はもちろん、皆川弁護士がこれまでに出会ったすべての人に向けられているのではないだろうか。実際、「事務所開業時から、三菱商事時代の多くの仲間が気にかけてくれた」と皆川弁護士は語る。「独立してほんとに食べていけるのかと、みんなが心配してくれました(笑)。大先輩が定年退職後、知り合いの経営者を紹介してくれたり、後輩が『父の経営する会社に顧問がいないのでやりませんか』と声をかけてくれたり。意図したわけではなかったものの、商社に入り、法務部に配属されたことがきっかけで、弁護士を目指すことになり、なってみたところ、縦横上下すべての人とつながりを持てていることに本当に感謝しています」また商社法務部で得た恩恵は人脈だけに留まらない。「若手でも大型案件を任せてもらえましたし、営業グループのマネージャーと海外出張に行き、英語で契約交渉をする機会も多くありました。ドラフティングスキルはもちろん、どんな顧客や交渉相手でも対応できる度胸が身につきました」その後、外資系法律事務所では事務所運営におけるマーケティングについても学んだ。様々な〝場所〞での経験を〝寄り道〞と呼ぶ皆川弁護士だが、「すべてが今の自分にとって価値あることなのです」と笑顔で語る。短期的には収益に直結しなくとも、大事に蒔いた種は、いつか必ず芽吹く。皆川弁護士の仕事ぶりが、それを教えてくれる。

■プロフィール

  • ●所在地
  • 〒150-0013
  • 東京都渋谷区恵比寿1-8-6
  • 共同ビル3階
  • TEL/03-6450-3796
  • http://www.minagawa-law.com/
  • ●一般企業法務、渉外、知的財産関連、エンタテインメント法務、コンプライアンス、独占禁止法関連、労働法務、金融法務、事業継承、事業再生などのほか、個人の相談・事件も多種取り扱う。こだわってつくったロゴマークは、事務所名の頭文字Mをモチーフに依頼者と自分たちが握手する姿で信頼・協力関係、人と人とのつながりの大切さを示した。事務所カラーのオレンジは、エネルギッシュであることおよび若さを強調すべく選択。高校時代からの親友の紹介で、著名なデザイナーに制作を依頼したのだそう。