IRCJの解散とともに福岡に戻り、ふくおかフィナンシャルグループに入社を志願、採用された。
「IRCJでは、債権者である複数の銀行の間に立ち、債権放棄などの要請や調整を行いました。その際、銀行側の立場をもっと知りたいと思ったことがきっかけになりました」
時あたかも経営統合の直後。さらに続きそうな再編において、これまで培った経験をもとに、何か手伝うことができるのではないかと考えた。
「福岡銀行には、ユニークな担保設定を行うなど新しいことに積極的に挑戦するイメージがありました。弁護士が面白いと思うようなことをやっている。いろいろやれそうだと」
入社して1年。法律事務所と組織内との大きな違いを実感する日々。
「組織内では最初の論点整理から事後のモニタリングまで、一貫して携わります。依頼された事案に限定的に対応する法律事務所での業務とは、そこが一番の違いであり、やりがいを感じるところでしょうか」
ふくおかフィナンシャルグループ経営企画グループの一員としての竹山氏の目線の先には、金融行政や規制のあり方がどうあれば、九州という地で自社がより発展していけるかという問題意識がある。
「弁護士として法的な相談に応えることも重要ですが、それ以上にトータルな経営的判断を踏まえたアドバイスができるようになりたい。そのためにも、より広い視野を持てるようになりたいと思っています」