「最近の民事は〝金額の大きな案件〞も多いため、税務抜きでは進められません。そのため、国内の法律事務所、会計事務所、税理士事務所や、弁理士、建築士などとの連携も進めています」と、三木弁護士。依頼者からすると、大手法律事務所に匹敵する〝守備範囲〞それぞれの核となるプロフェッションを一度で得られるメリットがある。
実に多様な案件を扱う同事務所だが、三氏のほかパートナーは7名、アソシエイト13名(および客員弁護士1名)と、いわば少数精鋭の布陣だ。藤原弁護士は、所内構成をこう語る。
「当事務所のアソシエイトは皆、パートナー直轄。指揮命令系統を明確にする目的と、短期間で若手を育成したいという思いがあるからです」
アソシエイトの教育は基本的にOJT。各パートナーに付いて、一つの案件に最初から最後までかかわる。また、藤原弁護士を中心に、月1回の頻度で「判例時報の輪読会」が開催されるなど、勉強の機会も十分ある。藤原弁護士は言う。
「アソシエイトが自分で時間配分をして、自由に仕事を進められる体制を用意しています。だから、個人で事件を受任する者も多いです。被疑者国選事件に、積極的に取り組む者もいますね。また、任期付き公務員への応募など、個々のキャリアアップを見据えた支援も行っています。何ごとにも情熱を持って、自らの頭で考えられる、高い問題解決能力のある若い弁護士に、この環境を積極的に活用してほしいと思います」