弁護士の肖像:2008年9月号 Vol.5

弁護士の肖像

アトーニーズマガジン 弁護士の肖像

日本のリーガルサービスを牽引する、著名な弁護士の素顔や仕事観・人生観をご紹介。

Human History

弁護士の肖像

ビンガム・マカッチェン・ムラセ
 外国法事務弁護士事務所
 坂井・三村・相澤法律事務所
 相澤光江氏

経済学部出身。建設省勤務。出産後の挑戦

相澤光江。その名が広く知られる ようになったのは、戦後の日本経済 が大きく揺らいだ1997年。金融 危機で経営破綻した、山一証券の自 主廃業・破産申立に関与したことだ。 国内金融業界の一角を占めた巨大企 業が、巨額の簿外債務を抱えて突然 の自主廃業に追い込まれるという前 例のない難案件が軟着陸できたのも、 倒産や企業再生を数多く手がけてき た相澤光江氏と同氏の率いる新東京 法律事務所(当時)の存在が大きく 貢献したと評された。 異色の経歴、と言えるかもしれな い。出身の慶應義塾大学では、経済 学研究科の修士課程を修了。その後 は6年間、建設省(現・国土交通省) で働いた。ところが、3人目の子ど もを出産すると、なぜか司法試験に 挑戦。司法修習を終えると、3人の 子どもを連れて米国へと渡った。帰 国後は三宅・今井・池田法律事務所 に勤務したが、3年半で独立。新東 京法律事務所の開設を果たした。そ れから 22 年が経過した昨年の 10 月、 彼女は 20 名以上の所属弁護士を連れ て、一足早く経営統合した坂井・三 村法律事務所とともにビンガム・マ カッチェン・ムラセに合流すること を決めた。 そんな相澤氏は、女性ビジネスロ イヤーの第一人者として、また法律 事務所の経営者として、これまでに も大きな偉業を成し遂げてきた。 「特別なことをしたとは思っていな いんです。ひとつだけ、ほかの弁護 士との違いを挙げるとすれば、自ら の力でクライアントを獲得してきた ことかもしれません。当時のビジネ スワールドは、いわゆる“男性社会”。 苦労もしましたが、運も良かったの でしょう。けれど“運”だけで語り 尽せないこともあります」 常に、社会に資することを考え、 自ら身をもって行動し続けることに 意義があると語る。 「何より良かったのは、ゼロから法 律事務所をつくり、零細企業の経営 者と同じ苦労をしてきたことです。 経理や人事の仕事はもちろん、資金 繰りや営業のことで頭がいっぱいに なることもありました。だからこそ、 依頼者でもある経営者が持つ悩みを 心底理解できたし、共有できた。結果、 依頼者から大きな信頼を得られ、企 業の運命を決する戦略上の相談にも 答えることができたと思っています」 経歴からもわかるように、相澤氏 は早くから法曹の道を志したわけで ない。むしろ、そのキャリアは見え ない「壁」との戦いの歴史だった。...(以下略) 本文の続きは誌面にてご覧いただけます。 Lawyer's MAGAZINEのバックナンバーをお申込み下さい。 ※バックナンバーは売り切れの号もございます。

■プロフィール

  • 相澤光江 あいざわ・みつえ
  • ビンガム・マカッチェン・ムラセ外国法事務弁護士事務所
  • 坂井・三村・相澤法律事務所
  • 1967年 慶應義塾大学大学院経済学研究科経済政策専攻、修士課程修了
  • 1967年-1973年 建設省住宅局、計画局勤務
  • 1979年 弁護士登録(東京弁護士会)
  • 1981年 米国ハワード・ロースクールにて比較法学修士号(Master of Comparative Jurisprudence)取得
  • 1981年 三宅・今井・池田法律事務所勤務
  • 1985年 新東京総合法律事務所(前 新東京法律事務所、現 当事務所)開設、同事務所代表パートナーに就任
  • 弁理士登録(日本弁理士会)
  • 2007年 坂井・三村・相澤法律事務所開設、パートナーに就任
  • 現任 株式会社コジマ、カルビー株式会社、サミット株式会社の社外監査役
  • 現任 国土交通 中央建設工事紛争審査会委員