浜田弁護士自身、米国留学やシンガポールの法律事務所での実務経験を生かして、同事務所における渉外分野を開拓。一方で自身のテーマである子どもの虐待事件への取り組みから子どもの権利委員会の活動などにも積極的に参加する。また白出博之弁護士はこの1月より国際協力機構の法整備支援事業の長期専門家として日弁連からの推薦を受けて中国へ赴任し、民事訴訟法・民事関連法規の改正作業に携わる。
「例えば溝上絢子弁護士は高齢者・障害者問題を、山口昌之弁護士は刑事事件と、皆、自らの問題意識に基づいて当事務所の弁護士としての職分を尽くしています。また事務所創設以来、大規模公害事件、消費者被害事件などのプロボノ活動にも所属弁護士の多くが関与してきました。“個人の自由の尊重”があればこそ闊達(かったつ)に仕事に取り組めますし、結果として、それが依頼者の満足にもつながっていると思います」(白出弁護士)
一般民事や企業法務など、地元・大阪の依頼者にさまざまな法的サービスを提供してきた、なにわ共同。「大阪は中小(企業)層が厚いということも関係して、その中でわれわれは、例えば労働事件などにおいてもどちらかに偏ることなく依頼を受けることにより、それぞれの立場のノウハウを蓄積する。事務所全体がどちらに偏ることもないので、われわれも弁護士としてのバランス感覚が養われる。それもなにわ共同の特徴です」と白出弁護士。
2006年には東京分室を開設。現在、2名の弁護士が常駐する。大阪で培われた自主性の尊重という、なにわ共同の特徴や魅力をDNAとし、彼らもまた東京で同事務所の基盤強化、拡大の一翼を担う。