同事務所には、専門分野の異なる弁護士が集結している。宮島佳範弁護士は、合併後のメリットを次のように語る。
「合併前と比べ、個々の〝専門度〞は格段に上がったようです。例えば、消費者問題に強い弁護士、不動産案件に強く、建物収去土地明渡事件で時効と登記に関する新判例となる最高裁判所判決に関与した弁護士、医療過誤事件を専門的に扱い〝銀座眼科事件〞の弁護団事務局長を務めた弁護士、企業コンプライアンスに強い弁護士各々が、社会貢献度・社会的影響力の強い責務を果たしているわけです。それは頼れる仲間の存在により、後顧の憂いなく己の仕事に没頭できるからだと考えます」
同事務所では、若手弁護士を中心に、私選・国選問わず刑事事件にも積極的に取り組んでいる。事務所外の活動が奨励されるので、宮島弁護士は東日本大震災直後、大槌町(岩手県)へ法律相談に出向くことができた。
伊豆弁護士もまた、震災以降現在まで、原発損害賠償に関与している。宮島弁護士は、「自分の中のモノサシで、すべて自ら考えて仕切っていける。〝自分でやっている〞と思わせてもらえるのは、そうした環境を提供してくれる仲間がいるから」と話す。