Vol.78
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前列左より、佐藤 塁弁護士(65期)、寺垣俊介弁護士(65期)、後列左より、柴﨑悠介弁護士(67期)、有村章宏弁護士(72期)、中村 司弁護士(73期)、寺井友浩弁護士(67期)、佐々木 臨弁護士(73期)

前列左より、佐藤 塁弁護士(65期)、寺垣俊介弁護士(65期)、後列左より、柴﨑悠介弁護士(67期)、有村章宏弁護士(72期)、中村 司弁護士(73期)、寺井友浩弁護士(67期)、佐々木 臨弁護士(73期)

STYLE OF WORK

#151

ネクスパート法律事務所

弁護士の個性を尊重しつつ、専門性を追求。一般民事における先進的事務所を目指す

一般民事を中心に幅広く業務を経験

ネクスパート法律事務所は、2016年1月の設立。佐藤塁弁護士と寺垣俊介弁護士が共同代表を務め、全国11都市の拠点に32名の弁護士を擁している。

主な取り扱い分野は、離婚、相続、債務整理、交通事故、労働事件、刑事事件、および中小企業を中心とする顧問業務、ネット上の誹謗中傷対応、不動産関係と幅広い。まず寺垣弁護士に、これまで関与してきた案件についてうかがった。

「当事務所は、一般民事事件を幅広く扱いながらも、刑事事件や企業法務にも力を入れています。例えば、刑事事件で成果を上げているのは、粗暴犯やわいせつ事件の勾留請求の却下や準抗告です。1カ月に3件準抗告が通ったということもあり、“早期釈放”にも強い事務所であると自負しております。また、企業法務でいえば、日々の契約書の作成やレビューなどの業務のほかに、5億円以下の小規模なM&Aのデューデリジェンスを頻繁に行っています」

このほかにも、巨額の薬機法違反事件に関する刑事弁護で成果を出した実績もある。

取り扱い割合は一般民事事件が多いものの、そうした刑事事件に加え、IT・コンサルティング企業や医療・美容クリニックなどをクライアントとした企業法務も増えつつある。

今年の1月には、負債総額14億円規模のパッケージソフト開発企業の破産案件にも関与した。同案件に携わった柴﨑悠介弁護士に、同事務所での仕事のやりがいをうかがった。

「過去に法人破産案件の経験は複数あったものの、無形のIT事業を存続させながら破産手続を進めるのは初めてでした。債権者も多く、難渋しましたが、苦労した分だけ、やりがいが大きかったと感じる仕事です。当事務所では、当該分野に詳しい弁護士とオフィス(支店)横断でチームを組むことがよくあります。本件の場合は、3名体制で取り組みました。メンバーの一人、事業再生・倒産に詳しい大宮オフィス所長の田辺晶夫弁護士の経験やノウハウから、多くを学ばせてもらうこともできました。“チームで動くこと”の醍醐味を味わえた案件だったと感じます」

“対等な仲間”という意識

このように、幅広い案件を取り扱う同事務所。どのようにキャリアを積んでいけるのか、佐藤弁護士は次のように説明する。

「入所3年目くらいまでは一般民事、刑事、企業法務を“くるもの拒まず”で、まんべんなく経験してもらいます。その先は、各自、興味ある分野・テーマに沿った案件に注力してもらう。当事務所では、個人の受任事件を制限することもまったくありません。事務所への納入金も1割にとどめています。また、支店長になりたい、出身地で仕事がしたいという弁護士についても、積極的に支援しています。入所4年目あたりから、支店長というポジションを意識して仕事に臨んでもらうことは、ひとつの理想です」

実際、どのような弁護士が所属しているのか。柴﨑弁護士は、「個人事業主マインド――自分で稼ぎ、売り上げて成長していきたいという意識の高い弁護士が集まった事務所だと思います」と言う。

そもそも柴﨑弁護士の入所理由も、「法律の知識・経験の向上だけが目的ではなく、ここであれば自分の“独立志向”が満たされそうと考えた」から。

「私が入所したのは当事務所が設立されて間もない頃で、弁護士は佐藤・寺垣両弁護士のみでした。二人は採用面接の際に、『支店を10は出したい』と。事実、設立5年でその目標数を超えました。両弁護士の、明確なビジョンを持って突き進む行動力・実行力、経営者としての視点を学んできたように思います。今は、支店の管理や教育、実務まで、仕事を任せてもらえている実感も強いですね。最初はしっかり指導してもらいましたが、一定のレベルに達すれば、無用な管理はせず、信頼して仕事を任せてもらえる――それは一弁護士として、幸せなことだと思っています」(柴﨑弁護士)

とはいえ“ガツガツした一匹オオカミ”が集っているのではない。“自立心を持った弁護士”が対等な立場で切磋琢磨し合い、チームワークを重んじて活動しているのだ。佐藤弁護士は言う。

「私たちは、依頼者に対してはもちろん、所内の仲間に対してのコミュニケーションも重視しています。支店が全国にあるため、横の連携も欠かせません。物理的な距離を縮めるために、例えば、ビジネスチャットツールを活用して弁護士間の連携を密にしています。支店単位とは別に、債務整理チームや交通事故チームなどといったチーム制単位も設けており、何か疑問がある場合は、ほかの弁護士に質問を投げかける仕組みとなっています。回答を知っている弁護士がいればチャット上で即座に答えますし、誰も答えられない場合は、チーム長や副チーム長が調べて回答します。上下関係なく、誰でも気軽に質問できる環境が、メンバーに好評のようです」

コミュニケーション手段の一つとして、オフライン・オンラインミーティングの開催を頻繁に行うのも、同事務所の特徴だ。

「今はオンラインミーティングが主ですが、新型コロナ禍前は2カ月に一度、全支店のメンバーが集結して、法改正や、破産、家事、その他一般民事などをテーマとした講義形式の勉強会を実施していました。現在は、良い解決ができた案件や、難しかった案件などを各自が発表する“案件報告会”をオンラインで行っています。お互いの仕事内容を共有することで多角的な視点で解決法を検討、そのノウハウを積み上げています」(佐藤弁護士)

ネクスパート法律事務所
入所1年目は支店長などとOJTで案件を進める(適宜、座学による講義なども設ける)。幅広く各分野3~4件を経験したのち「一人でできる」と監督者が判断すれば、次は主任の立場で案件に携わる

弁護士にとって最適な働く場を

同事務所では、事件方針はもちろん、事務所運営の改善などについても、佐藤・寺垣両弁護士や支店長に、どんどん意見を述べる弁護士が多いという。そんな風通しの良さもあって、弁護士の定着率は極めて高い。

寺垣弁護士に、事務所運営におけるこだわりをうかがった。

「私と佐藤弁護士が設立前から話し合っていたのは、『風通しの良さや労働時間といった労働環境、給与面をバランスよく保ち、長く働けて、かつ働きがいのある事務所をつくろう』ということでした。法律事務所は“ブラックな働き方”が当たり前というイメージを解消し、依頼者に寄り添いながらも集中して成果を出す、ワークライフバランスを充実させるといったスタイルを追求してきました。当事務所が拠点を増やしているのは、そうした考えを持つ弁護士仲間を増やしていきたいという思いも背景にあります」

それらの実現のために、Webマーケティングにも積極的に資金投下をしてきた同事務所。これから、どのような発展を目指すのか、佐藤・寺垣両弁護士に聞いた。

「今年2月に、24年6月までの中期経営計画を策定し、現在、全国に11ある拠点数を20拠点にするための数値的目標を定めました。そして、その計画実現のために依頼者満足度調査を行いながら、問い合わせ=依頼者からのファーストコンタクトの段階から、なるべく弁護士が務め、真摯に応対するといった具体策も進めています。また、私たちは『依頼者の利益を最優先に考える』を理念に掲げていますが、そのための中期ビジョンとして、『個々の独自性を尊重し、専門性と品質を追求することによって、一般民事における先進的な存在としての地位を確立する』ことも掲げています。一人ひとりの弁護士のレベルをしっかり高めていくための教育やコミュニケーションの機会をどんどん提供し、かつ幅広く案件を獲得し、各自の業務経験を増やしていくことが、共同経営者である私たち二人のミッションであると、考えています」(両弁護士)

※取材に際しては撮影時のみマスクを外していただきました。

ネクスパート法律事務所
65期以降が中心。「年齢や修習期も近い弁護士と、相談したり、議論したりしながら、お互いを高め合っていけることが当事務所の魅力です」(柴﨑弁護士)。写真は2019年のクリスマスパーティにて

Editor's Focus!

設立から半年後に弁護士法人化。理由は、「すぐに東京近郊の案件が増え、支店展開の必要が生じたため」。名古屋、沖縄、仙台オフィスなどでは、「地元や慣れ親しんだ土地で働きたい」と希望した弁護士が支店長を務めている

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