事務所探訪:2017年9月号 Vol.59

事務所探訪

アトーニーズマガジン 事務所探訪

多種多様な「働く場」としての法律事務所を、読者に代わり、編集部が取材します。事務所の理念・方針・特徴・こだわりや工夫が凝らされた事務所の“日常風景”を分かりやすくお伝えします。

弁護士とソーシャルワーカーの協働により、「多様性のある社会」の礎を築きたい

事務所探訪

PandA法律事務所

弁護士とソーシャルワーカーの協働により、「多様性のある社会」の礎を築きたい

法テラス壱岐、法テラス千葉で、必要なところに出向く〝アウトリーチ〞に取り組んできた経験を生かし、PandA法律事務所を開設した浦崎寛泰弁護士に、事務所の特徴を聞いた。「司法と福祉が連携する〝司法ソーシャルワーク〞の実践、権利擁護の視点から、知的障がいや発達障がいのある方、高齢者などの支援に力を入れています」 浦崎弁護士はPandA-Jという知的障がい・発達障がいのある方に関する調査研究を行うNPO法人と縁があり、そことオフィスシェアして事務所を運営している。また地域でトラブルに巻き込まれた障がい者を支援するため、弁護士、社会福祉士、医師など専門家を集めた一般社団法人東京TSネットも設立。司法と福祉の専門家らが連携・協力しやすいよう、ネットワークを張り巡らせている。「障がいがある方の親御さんや福祉サービス事業所向けに講演を行う機会は多いのですが、そうした時、教えるのではなく〝現場が感じていることを聞いて双方向で考えること〞を大事にしています。私自身も持っていない知恵や答えが現場にはあります。様々なネットワークは、自分を含め、みんなで学び、答えを探っていく場なのです」
どんな案件に関与するのか。「多いのは知的障がいや発達障がいのある子の親御さんからの悩み・トラブルの相談です。顧問先の発達障がい専門のクリニックに毎月訪問し、継続的に話を聞いています。障がいのある方が事件に巻き込まれるなどして訴訟や刑事事件になった案件、成年後見制度に関しても多いですね。ほかの弁護士が、クライアントに何らかの障がいがあってサポートが難しそうな時に紹介を受けることもあります」
また、ほかのNPOと連携して性風俗店で働く女性向けに、毎月待機部屋を訪問して無料法律相談も実施(通称「風テラス」)。法律相談をきっかけに債務整理を引き受けることもある。「大事にしているのは多様性。違うものがたくさんあることがこの社会の厚みであり強さだと考えます。それが許容され、保障され、〝そのままでいい〞が認められる社会が目指すべきところではないでしょうか。障がいといっても一人ひとり環境も事情も違う。

■プロフィール

  • ●所在地/〒102-0072 東京都千代田区 飯田橋2-7-1
  • 三政ビル2階
  • TEL/03-6261-4351
  • http://panda-law.net/
  • ●一般民事、家事事件、刑事事件などを取り扱う。一般的な顧問契約より低価格に設定した、障がい福祉サービス事業所向けの法律アドバイザー契約や、施設職員向けの障がい者虐待内部通報支援など、独自の取り組みを数多く行う。なお、事務所名の「P a n d A 」は「P r o t e c t i o n a n dAdvocacy」の略。