Vol.71
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前列左より、清水 修弁護士(63期)、溝田宗司弁護士(63期)、浅岡知俊弁護士(63期)、関 善輝弁護士(63期)。後列左より、知念竜之介弁護士(72期)、木村晃一弁護士(65期)、二木一平弁護士(69期)

前列左より、清水 修弁護士(63期)、溝田宗司弁護士(63期)、浅岡知俊弁護士(63期)、関 善輝弁護士(63期)。後列左より、知念竜之介弁護士(72期)、木村晃一弁護士(65期)、二木一平弁護士(69期)

STYLE OF WORK

#133

MASSパートナーズ法律事務所

知財、紛争、事業再生、企業法務の精鋭が次代をリードするトップファームを目指す

新進気鋭の同期4名

2019年2月に設立されたМASSパートナーズ法律事務所。63期の4名が共同代表パートナーで、アソシエイト4名、スタッフ8名、合わせて16名の陣容となる。4名の共同代表パートナーは、得意とする分野も経歴も異なる。溝田宗司弁護士が、各弁護士の特徴を教えてくれた。

「弊所は設立間もない事務所ですが、それぞれの弁護士が異なる分野で十分な経験を積んできており、ほぼ全ての分野の法律問題にワンストップで対応できます。それが最大の差別化要因であり、特徴と考えています。個別に申し上げますと、浅岡知俊弁護士は、企業間訴訟を数多く手がけてきた実績があります。例えば、匿名組合契約上の営業者による利益相反取引につき匿名組合委員の承諾を必要とした最高裁判決(※最高裁判所平成28年9月6日第三小法廷判決)などです。また、彼はこれまでのキャリアの中で、独占禁止法や景表法など競争法関連の業務についても数多く手がけてきました。

清水修弁護士は、事業再生・倒産分野で知られた清水直弁護士の息子であり、同分野における経験を積んできました。幸いなことに弊所には事業再生の案件をご依頼いただくことも多く、彼が中心となって奮闘しながら、偉大な父親に追いつけるよう、現在、必死にもがいているといったところです。関善輝弁護士も父親が弁護士で(現在は引退)、その顧客を引き継いでここまでやってきました。不動産関連のクライアントが多く、不動産関連の法律問題を中心に扱ってきた弁護士です」

そして溝田弁護士は、日立製作所の知財部でキャリアをスタートさせ、弁理士から弁護士になった変わり種。日立製作所時代は、出願・権利化・権利行使を担当。その後、勤務した内田・鮫島法律事務所時代は、特許権侵害訴訟はもちろん、ベンチャー企業における特許戦略、特許の価値評価、オープン・イノベーションの支援など、弁護士があまり手がけない業務にも携わってきた。

このように、それぞれ異なるプロフェッショナリズムを持って活躍してきた4名の弁護士だが、元をたどれば修習同期。時に歯に衣着せず意見が言い合える、気心の知れた間柄だ。ゆえに事務所全体の風通しが良いことが、同事務所の特徴の一つだろう。

シナジーを発揮しやすい環境

設立から約1年だが、クライアントの数は多く、業種や規模、地域、相談内容は多岐にわたる。それは、それぞれが培ってきた実績、人生経験、人脈によるものだ。4名のシナジーが発揮された案件の例を、関弁護士に尋ねた。

「これは一例ですが、清水弁護士は、あるスポーツ協会の顧問を務めています。我々の世代で、一選手ではなく協会側の仕事をしている弁護士はめったにいないでしょう。東京大学野球部のエースとして六大学リーグで2勝を挙げた経験を持つ浅岡弁護士が、清水弁護士の仕事をサポートしており、その巡り合わせの妙を感じます。また嬉しかったのは、弊所の事務所設立の案内状を見た従前からのお客さまが、それまで相談いただいたことのなかった知的財産の相談をくださるということも増えました。元々いろいろなご相談をお受けしてきた我々4名ですが、この事務所を立ち上げてから、お客さまの幅や層が広がっただけではなく、既存のお客さまの期待にも応えられているということを実感しています」

また、近時、取り扱いが増えているのは、М&Aやデューデリジェンス(DD)関連業務だ。

「法務DDに関しては、各弁護士がこれまで経験した累計数でみるとかなりの数に上りますが、弊所を設立してからも、相当数のご依頼をいただいています。これは、スピード、コスト、クオリティの面でクライアントニーズにミートしているということでしょう。特に、知財に関するDDにも対応できることが大きいのだと思います。これまで、知財は他の事務所に依頼していたクライアントの場合、その分コストがかかってしまっていたわけですが、弊所ならば、ワンストップで提供することができます。こうしたことが、差別化要因につながっているのだと思います」と、溝田弁護士。

63期が立ち上げた事務所としては、想像以上に多様、かつ多数の案件に精力的に挑んでいる。特にDDについては、それぞれが一人で独立し、事務所を運営していたら、決してこなせなかったであろう業務の質と量だ。

「単に〝仲がいい〞というだけではなく、間違った時は指摘し合い、常に切磋琢磨できる。永続的に、『多様な分野の専門家集団であり、クライアントに大きな利益をもたらす存在でありたい』という目標が一致しているからこそ、複雑なパズルのピースがぱちんとはまるように、うまく事務所運営ができているのだと感じます」(清水弁護士・関弁護士)

個性豊かな弁護士と協働できる面白さ

MASSパートナーズ法律事務所
事務所名の「MASS」は、共同代表弁護士それぞれの苗字のイニシャルと、「多様な分野の専門家“集団”であること」「クライアントに“大きな”利益をもたらす存在でありたい」という意味合いを込めた

この規模、この世代が設立した法律事務所で、知財や事業再生の案件が豊富にあり、それぞれの専門家が揃う事務所は希少だろう。また、いかなる案件にも対応できる実力もある。現在、同事務所に所属しているアソシエイトは3名(取材当時。現在は4名)。どのように仕事を覚えていけるかを、浅岡弁護士に尋ねた。

「アソシエイトは4名のパートナー全員と仕事をしながら、知見、ノウハウを吸収していきます。パートナーは、基本的にそれぞれ専門分野の案件を進めていきますが、クライアントにプラスになると判断した場合は、チームを編成してあたります。その際のチームは、弁護士2〜3名が基本ですが、時には弁護士全員体制で行うこともあります。弊所のアソシエイトは、分野、規模、クライアント層など多種多様な案件に関与できるということです」

溝田弁護士が付け加える。

「他には、海外のクライアントも多いので渉外案件や企業間の国際紛争なども取り扱います。当事務所で関与したことがないのは、税務訴訟くらいといってもよいでしょう」

一緒に事務所を拡大していく人材を!

溝田弁護士は言う。

「設立当初の柱は、訴訟案件、企業法務案件、知的財産案件、事業再生案件の4つでした。しかし現在、私たちが思っていた以上に幅広いお仕事をさせていただいています。他方で、弊所は〝スタートアップ〞であると考えます。このメンバーを土台に、3年後、5年後、10年後と規模を拡大させ、そう遠くない将来にトップファームとして評価を得られる事務所になりたいと考えています。具体的には、10年以内に30〜50名の一線級の弁護士を揃えていく、というイメージです。共同代表弁護士はもちろん、アソシエイトにもその土台づくりの一員となってもらいたいのです。ですから、これから一緒に働く弁護士について我々が求めるのは、〝ベンチャー魂〞を持った、〝気骨のある人物〞です。全員が一騎当千の気概をみなぎらせた、骨太のスペシャリスト集団として、あらゆる顧客に適正価格で、質の高いソリューションを提供できる、ぜい肉(むだ)がない精鋭部隊を構築していきたいと思っています」

彼らが一緒に働きたい人物、プロフェッショナルな人物とは、どんな弁護士を指すのか。最後に、浅岡弁護士に尋ねた。

「我々の考える本当のプロフェッショナルとは、一案件の一部分を処理する歯車ではなく、顧客対応、案件対応、業務管理、時間管理など一気通貫で業務を行える弁護士だと思います。裏を返せば、〝重責〞を担う覚悟を持っているということ。もちろん我々が徹底して指導・教育しますし、それができる環境も用意しています。その重責をあえて背負い、ガツガツと挑戦し、『私がこの法律事務所を大きくするんだ!』という野望を持った弁護士――そんな人物が、私たちが一緒に働きたいと考える弁護士像です」

  • MASSパートナーズ法律事務所
    客室エリアでは、清水弁護士のご家族の手による絵画がお客さまをお迎え
  • MASSパートナーズ法律事務所
    書棚には、各共同代表弁護士が使用してきた書籍が並ぶ。写真は溝田弁護士の棚。『特許法概説』は、背表紙が擦り切れるほど読み込んだ跡が見える

Editor's Focus!

共同代表弁護士の執務スペースは簡易扉で間仕切りし、個々が執務に集中できるよう工夫。ただ、扉上下部分は素通しなので、気軽に声がかけられる。取材当日、同事務所には清水直弁護士の姿もあった

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