Vol.26
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オフィスは営業も開発も、もちろん法務もワンフロアに同居。相談事はメールではなく、"フェイストゥフェイス"で行うことがルール

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THE LEGAL DEPARTMENT

#25

デジタルアーツ株式会社 管理部 総務人事課

青少年を守る使命感を持って事業を展開するフィルタリングソフトの先駆。若き2人のスタッフで、広範な法務に対応する

青少年をフィッシングなど有害サイトから守る使命

「インターネットアクセスに伴う危険を防止する『Webフィルタリング』や『電子メールフィルタリング』などの情報セキュリティサービスを、企業・公共(官公庁・学校)・家庭向けに提供しています。青少年を有害サイトから守る使命感を持ち、ネット活用をより『便利・快適・安全』にすることが当社のミッションです」

と説明してくれたのは、大垣憲之総務人事課 担当部長。同社はITセキュリティの先駆として青少年をインターネットの脅威から守るための法整備などにも関与。特にWebフィルタリングソフトの啓蒙活動に注力し、警視庁から表彰も受けている。

「それでも個人への認知度アップはこれから。スマートフォンの急増により、当事業の重要性がますます注目され始めました。一方、企業向け製品は、情報漏えい防止、私的利用の制限などの目的で、さらに浸透が進んでいます。また全国の学校にインターネット環境が当たり前のように整備され、小中高等学校の導入も順調です」

まさに時代と社会の要請に応える事業に、法務部門はどのように関わっているのだろうか。

デジタルアーツ株式会社 管理部 総務人事課
パソコン、携帯、スマホ、ゲーム機、ルーターにまで対応。デジタルアーツの活躍フィールドはこれからも拡大していく

広範な仕事を精鋭2名で遂行する法務

デジタルアーツ株式会社 管理部 総務人事課
法務の若きスタッフ2人。内部監査人も兼務する小池元彦氏もロースクール出身である

「法務担当のメンバーは2名で、うち1人が弁護士資格を持っています。有資格者を採用したのは、事業スピードに対応するため。取引に関する契約など種類・量ともに膨大です。現場の意見をくみ上げてドキュメントを速やかに作成するためにインハウスロイヤーが必要だと判断しました。弁護士資格を持つ並木麻倫子が主に契約書関連業務を担当し、小池元彦が製品利用規約作成、個人情報管理、内部統制支援などの業務を担っています。そのほか、株主総会や取締役会の対応、コンプライアンスなどの社員教育も法務担当の仕事です」

弁護士から見た同社の魅力を、インハウスの道を選んだ並木麻倫子さんに伺った。

「最初の職場選択では、企業か法律事務所か迷った結果、訴訟をやりたいと法律事務所へ入所。約2年半の勤務で企業法務と一般民事をバランスよく経験しました。その後これからの生き方や仕事について自分なりに考え、企業法務への興味が高まって転職。海外進出がスタートした当社にダイナミズムを感じ、英語を使う業務への関心も掻き立てられました」

担当業務についてこう語る。

「約90%の仕事が契約書まわりです。そのほか特許出願や商標の管理、取締役会の議事録作成も担当しています。契約業務は顧客からの要望に対応して個別スキームを要求されることが多いのが特徴。一件、一件別物といえる書類を作成しています」

同社ならではの契約について、部長が補足説明してくれた。

「特許・商標出願、侵害対策など知財関連も多く、なかには提携契約もあります。例えば、製品精度をより向上させるため、様々な技術の提案を受けますが、そうした提携ごとに関連する契約があるのです」

海外戦略がスタートし、法務業務の幅もさらに広がる

デジタルアーツ株式会社 管理部 総務人事課
道具登志夫社長が手にするのは、長年継続してきたWebフィルタリング普及啓発活動が評価され警視庁から表彰を受けた時の感謝状

2011年にサンフランシスコとロンドンに拠点を構えた同社。海外進出で法務業務にも変化はあるのだろうか。

「当社の目標はグローバルなセキュリティソフトベンダーになること。今、Webフィルタリングサービスは世界中の端末に搭載されようとしています。当然、海外戦略と事業領域拡大に伴って、法務業務の幅は広がるでしょう。具体的には英文契約書作成や海外での特許申請の実務が増えると思われ、人員の補強も検討しているところです」

小池元彦さんに今後の展望を伺った。

「法務担当に弁護士を採用していることでもわかるように、コンプライアンスへの意識が高い会社。今後はこれまで以上に法務部門の機能強化に貢献していきたいですね」

そんな変化に呼応し、メンバーと組織に部長が望むことは?

「2人とも優秀で、実務レベル的には満足ですが、企業での実務経験はこれからという面もあります。さらなるビジネススキルを身に付け、一日も早くマネジメントを担ってほしいと思っています。法務知識と経営的視点を持つゼネラリストとしてより深く現場を知ると、これまで気づかなかった会社の権利を見出し、新たなビジネスへつなげることも可能です。組織としては案件ごとに対応しているリスク管理をシステム化し、より効率的な処理を心がけたいですね」