Vol.67
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同本部は、国内約40名、海外のエリア本社を合わせると合計約70名の陣容。有資格者は6名で、30~40代のメンバーが中心。なお国内の約半数は、中途入社者

同本部は、国内約40名、海外のエリア本社を合わせると合計約70名の陣容。有資格者は6名で、30~40代のメンバーが中心。なお国内の約半数は、中途入社者

THE LEGAL DEPARTMENT

#91

オムロン株式会社 グローバルリスクマネジメント・法務本部

経営戦略と表裏一体のリスクマネジメントをグローバルに統合・推進、事業活動の加速を促す

グローバル法務のハブ的な役割

全世界で約3万6000名が働き、117カ国で商品・サービスを提供するオムロングループ。一般的な法務機能をオムロン本社以外の地域統括会社(エリア本社)および各事業部門・事業会社にも置いており、グループ全体のハブとなるのが本社に属するグローバルリスクマネジメント・法務本部(以下GRL)である。執行役員の玉置秀司氏は、GRLのビジョンを次のように語る。

オムロン株式会社 グローバルリスクマネジメント・法務本部
コア技術「センシング&コントロール+Think」を軸に、多様な社会課題の解決に挑むオムロン(写真は、AIを搭載した「自動搬送モバイルロボット」と「アーム型協調ロボット」のデモンストレーション。工場の部品の陳列などで活用される)

「〝他社が追随できないスピードで変化に対応し、リスクに強いビジネスモデルづくりに貢献する〞、〝グローバルビジネスの現場と協業する、多様でチャレンジ精神を持ったプロフェッショナル集団であること〞の2つが、我々の目指す姿です」

続けて、業務の進め方における特徴を聞いた。

「グローバル法務(担当ベース)でいえば、М&A、アライアンスなど重要な経営戦略にかかわる法務対応があります。たとえば米国の企業を買収する際、相手方と交渉するのはエリア本社にいる米国チームです。しかし買収先企業がアジアや欧州に子会社を持っているケースが多々あり、その場合は各国チームが連携し、M&A成立後のPMIまで含めて、様々な業務を実行していきます。もちろんその国々の弁護士に相談はするものの、当該エリアにおいて最適なリスクマネジメント・法務対応ができるようグローバルな連携を図り、我々が中心となって推進していく点が特徴的です」

オムロン株式会社 グローバルリスクマネジメント・法務本部
年4回、海外の法務の責任者が日本に集まりオムロングループの法務、リスクマネジメントの計画の立案やモニタリングを行う(写真は同会議後の様子)。日本滞在中は、懇親の場も工夫するなどして、メンバー間の相互信頼を深める機会としている

万全の教育体制で気概と気鋭を育む

企業法務系の法律事務所から転職した二人の弁護士に、同社での仕事のやりがいを聞いた。

「私は入社してすぐにヘルスケア事業の合弁企業の立ち上げにかかわりました。いわゆる〝箱〞だけできている状態で、どう責任分担するか、どんな方針でビジネスを進めていくか、個人情報やデータの扱いは……など、具体的な点を先方とひざ詰めで契約交渉しました。技術的な用語や仕組みについては、事業部の担当者にレクチャーしてもらったり、早朝出社するなどして猛勉強。当然、難しい業務ばかりでしたが、未知のビジネスについて知ることができ、また協働できる仲間が増えたことも、自分にとって大きな財産となりました」(上米良大輔氏)

「私はロボット・AIなども扱う制御機器事業・電子部品事業を担当する法務部に所属しています。新サービス・新製品をリリースするにあたり、そこに何らかのリスクが潜んでいないか、源流段階から見られることが面白いですね。ただ新規性が高いため、法律が整備されていない分野の製品を扱うので、私も毎日が猛勉強です」(宮原秀隆氏)

共通して語るのは、〝ビジネスに寄り添うことの面白さ〞だ。

「ビジネスの最初から最後までかかわれること、現場のメンバーと一緒に戦略を考えてビジネスを前に進めていけることが魅力です」(上米良氏・宮原氏)

二人のような国内採用者は、本社所属で事業部門・事業会社の法務へのローテーションにより経験を積む流れができている。これはグローバルで運用するキャリアディベロップメントプログラムに則ったもの。その内容を玉置氏は次のように説明する。

「まず、事業部門などの法務で一定の経験を積み、TOEIC800点など一定の目標を達成できた者は、欧州と米国の法務責任者の面接を受けます。合格すると、GLHと呼んでいるグローバルの会議体のメンバーシップが得られ、海外で短期の語学研修・実地トレーニングへと進みます。その後、他エリアの大学院への留学やエリア本社に赴任する機会が付与されます。その後は、エリア本社の責任者、最終的にグループゼネラル・カウンセルを目指す、いわゆるグローバル法務人材がたどるべきキャリアプランをプログラム化しています」

最後に、玉置氏に求める人材について聞いた。

「オムロンは、事業を通じて社会の発展に貢献することを使命とし、世の中の変化の兆しをいち早く捉え、社会的課題の解決に世に先駆けて挑戦しています。そこで我々は〝進取の精神・高い学習意欲/グローバル志向・グローバルコミュニケーション/互恵の精神/自らの知恵と手で解決していく〞ことを、〝GRLのDNA〞として掲げています。これに共感いただき、自律的に仕事をつくり、時代のニーズに敏感である法務人材と共に働きたいと思います」

  • オムロン株式会社 グローバルリスクマネジメント・法務本部
    地域の文化発展を目的に社内のあちこちには京都出身画家を中心とした名画が飾られる
  • オムロン株式会社 グローバルリスクマネジメント・法務本部
    同社1階・3階にはオープンスペースが設けられ、簡単な打ち合わせなどができる(写真は1階の「coco café」)
  • オムロン株式会社 グローバルリスクマネジメント・法務本部
    上米良氏も、キャリアディベロップメントプログラムに基づき、各種研修を経て、海外地域統括会社(エリア本社)で短期実習を受けるため、2017年に渡米