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松本 久美 Kumi Matsumoto
A&A法律事務所
第一東京弁護士会所属

松本 久美

東南アジア法務×DX推進&デジタルガバナンスサポート。
最新の法的知見とテクノロジーを用いて最適解を導き出し、ビジネスの加速を支援する

A&A法律事務所
第一東京弁護士会所属

A&A法律事務所の“2つのA”は、Answer&Accelerate「最新の知見やテクノロジーを用いてクライアントにとっての最適解を導き出し、その事業活動を加速させるパートナーでありたい」という思いを込めた。事務所の始動は、2021年。海外での法律事務所立ち上げや大手法律事務所での経験を生かし、“理想とする法律事務所のかたち”の実現にまい進する松本久美弁護士の、“これまでと、これから”を聞く。

弁護士の道

東南アジアでのビジネス経験を糧に

「社会の役に立つ仕事がしたい」という思いで、大学は法学部政治学科に進み、政治学や東南アジア経済などを学びました。2年生の時、全国規模の法律討論会に参加する機会があり、法律の面白さに開眼。そして3年生を終えたあと、法科大学院へ飛び級進学しました。政治学においても“各制約のなかでの調和”という観点でアプローチしていくケースはもちろんありますが、誤解を恐れずに言えば、「次はどうルールを変えていくか?を問われる政治学」と、「規定のルールのなかでどうしていくか?を問われる法学」――そんな“アプローチが真逆”ともいえる印象を当時抱き、その違いに戸惑ったこともありました。しかし結果的には、 “社会を変える”という大所からのアプローチよりも、“個別の問題に対応するかたち”でアプローチできる弁護士の仕事が、結果的に私には合っていたようです。

弁護士 松本 久美

弁護士となってからは、国内の歴史ある法律事務所や大手法律事務所で、様々な先輩のご指導のもと、契約書作成から世界規模のM&A案件まで幅広い仕事を学び、経験させていただきました。そうした経験の一つとしてターニングポイントとなったのは、メコン全域でリーガルサービスを提供する(旧)JBL MEKONGグループというベンチャーであった法律事務所に参画したことです。タイでの法律事務所の立ち上げを任され、現地スタッフを採用してオフィスを構築し、営業回りも厭わずやりました。タイとシンガポールを拠点とした海外での法律事務所経営や渉外法務に数多く関与し、ダイバーシティマネジメント、日系企業のビジネス戦略立案、ビジネスにおける法的課題解決などをリアルに体験してきたことが、今の私の強みであり、土台となっています。

弁護士 松本 久美

得意分野

情報のキャッチアップ力と的確な提案力

当事務所は、リモートワークをベースに2名の弁護士で運営しています(2022年3月から、元検察官で不正対応を得意とするメンバーも新たに参画予定)。得意分野は、①タイとシンガポールの駐在経験に基づく東南アジア法務、②DX推進&デジタルガバナンスサポートです。①では、海外子会社のコンプライアンス体制の構築、整備、紛争対応、労務、株主間契約などの各種契約書作成、業法や外資規制などの法令調査まで、現地ビジネスの存続・発展に必要な法務を提供。②では、ビジネスモデルのリーガルチェック、必要な規約やポリシー作成はもとより、サービスローンチ後の継続的な法令遵守チェック、社内のDXに伴うレギュレーション対応などを提供しています。なお、昨今多く対応しているのは、保険業界のDXです。また、ブロックチェーンをベースとした新サービスの開発といった初期段階からのご相談が増えています。特徴的なのは、個別の法務課題の解決にとどまらず、社内における煩雑な法律業務を整理しながら業務効率化に取り組んだり、法務をはじめとするDX推進をリモートベースで行う、いわばインハウスローヤーのような立ち位置で関与させていただいていること。リモートベースのおかげで、クライアントとのコミュニケーションはかなり密にとれますし、気軽に相談いただきやすい環境も整えています。

弁護士 松本 久美

また、東南アジアでの新規ビジネス展開の増加に伴い、不正発生への懸念から社内整備のご相談も増えつつあります。新型コロナ禍で現地の様子をじかに知る機会が減る状況ですが、当事務所では様々なネットワークを通じて、現地に関するスピーディかつ詳細な情報収集・提供を継続。その情報をもとに強くお勧めしているのは、コンプライアンス観点での海外子会社の管理対策です。あとになって大ごとに至らないよう、日頃から「海外子会社の管理対策を見直し、強化しておきましょう」と強くアドバイスしています。

 

国内のみならず、東南アジア各国でも個人情報保護法の整備が進んでおり、情報価値の高まりに伴う不祥事発覚時のダメージ回避と、厳格になっていく規制へのタイムリーな対応が今や必須です。BOI(タイ投資委員会)では、デジタルプラットフォーマーやデジタルコンテンツ向けの新たな投資奨励(税制上の恩典や税制以外の恩典付与など)を行う動きも出てきています。そのように、最新かつリアルな情報を常にキャッチアップし、スピーディに対策を提案することも、私たちの得意とするところです。

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こだわり

プロならではのアイデアを複数提案

私は、カバンにノートPCとスーツと靴を詰め込んで、東南アジア各国を行き来しながら仕事をしていました。そんな経験から、いやがおうでも様々なITツールを使わざるを得ず、その有用性をかなり早い時期から認識していました。パートナーの遠藤千尋弁護士は、ITスタートアップ企業に勤務しながら外部企業の顧問弁護士業を兼務した経験や、ISMSなどの情報セキュリティ業務に従事した経験も持つ弁護士です。ゆえに二人とも、業務の効率化、自分自身の働き方を改善するためのITツール活用を得意としています。そういった知見、ノウハウがあるからこそ、クライアントに対して “リモートインハウス”といった立ち位置でリーガルサービスを提供できているわけです。

弁護士 松本 久美

私も遠藤弁護士も、「外部弁護士だから」という線引きができないタイプです。ビジネス自体に興味があるので、ビジネスの理念、スキーム、開発スケジュール、仕様書など、「どうぞ遠慮なさらず、なんでも見せてください」とクライアントにいつもお願いしています。特にテック絡みの新規ビジネスでは、法整備が追い付いていない場合もあり、サービス関連の契約書や利用規約作成の際に仕様を優先すると、解釈次第では違法になりかねないというケースも起こり得ます。それが起きないよう、状況に応じて、画面遷移やデモなどもチェックします。そして、エンジニアと営業担当の意見が食い違い、仕様変更が生じそうな場合、リモート会議に参加して「それなら契約書も直しちゃいますね」という具合です。時間勝負の案件も多いので、おせっかいに映るかもしれませんが、そのようなかたちでかかわらせていただいています。私たちは、ビジネスのスピードを緩めたり止めたりせず、いかに適切なアドバイスを差し上げることができるか、そこに常に注力しています。サービス業としての顧客満足の獲得と、法律のプロフェッショナルとしての力量発揮――そのバランスがうまくとれて、クライアントの役に立てた時の喜びはひとしおです。

クライアントが判断しやすく、納得感を持ってもらうために、常に2、3の選択肢を用意して、提案することを心がけています。私自身タイで経営者として提案を受ける立場にあった時、「できない」と結論だけ言われ、「なぜ?」や「他の対策はないのか?」と残念に思ったことがあります。その時の思いもあって、代替策もないまま、「それは法律上無理ですね」とは、なるべく言わないよう心がけております。なんとか解決できる方向を探り、さらに複数の選択肢を用意して、提案する。そのために、クライアントに深く入り込む。クライアントの状況を十分把握し、背景をしっかり理解できれば、ソリューションは必ずあると思っています。どんな案件であっても“Your Answer&Accelerator”になれる、それが私たちのこだわりです。

弁護士 松本 久美

展望

“使える状態の武器”を、使い方を含めてお渡しする

私たちが大事にしているのは、クライアントに “使える状態にした武器を、使い方を理解できるかたちでお渡しする”こと、そして、それを実際にビジネスに役立てていただくことです。そのためクライアントの社内向けセミナーの実施もお引き受けします。そこでは、難しいことを難しいまま伝えるのではなく、誰が聞いてもポイントがわかりやすいように伝えることを心がけています。法律という面倒で難しいものを、ビジネス現場で有効に生かすため、その翻訳者や媒介者となることも私たちの存在価値だと考えています。

 

DX推進のサポートは、私たちが理想とする働き方の模索でもあります。この事務所を設立した背景には、子育てと仕事を両立させたいという思いがありました。ある意味、ダイバーシティマネジメントをいかにして成功させていくか、当事務所の運営を通じて実験している状況です。IT&リモートワークの活用でメリハリを利かせ、効率的かつ高品質な企業法務を続けられる事務所、家庭と共立した働き方が破綻しない事務所をかたちにしていきたいと考えています。

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当事務所の理念は、「ビジネスと併走する、相談しやすい弁護士」です。東南アジアへの進出や新規ビジネス展開時のご相談はもちろん、海外でのビジネスは平時のコンプライアンスも重要となるため、「現地の法制度を本社として把握したい」「現地子会社管理の法務的アプローチに困っている」「現地スタッフの教育をしたい」「漠然とした不安がある」なども、ぜひ気軽にご相談ください。リモート、対面、いずれの対応も可能です。また、DXを検討・推進する企業においては、新規ビジネス、自社内の体制構築、どちらもサポートいたします。私たちA&A法律事務所が、リスクヘッジだけでなく、ビジネスを加速させるべく変革させたいと考える企業、新規ビジネスの立ち上げ時に “Enableな法務”を望む企業の皆さまの強い味方になります。

※取材に際しては撮影時のみマスクを外していただきました。

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