「仕事は見えるようにしましょう、というのが私の考え方。依頼者の相談内容は書記役の弁護士がパソコンに入力し、相談後すぐにペーパーにして依頼者にお渡しします。依頼者はメモの必要がなく相談に集中できますし、弁護士自身も聞き取りが不十分だったとか、相談内容を反すうすることができるため仕事の精度が高まっていきます」(松原弁護士)
「聞き取り」後は事実について時系列表を作成。そして間をおかず、問題解決の戦略的な設計図となる「見立て書」を作成する。
「依頼者は理屈を聞きにくるのではなく、自分の抱えている問題の具体的な見通しを聞きたいわけです。ですから問題解決に至るまでを計画的に想定して、設計図をつくること。そして設計図に従って迅速的確に実践していくこと。これが当事務所の考える『解決力』です」
事案の整理、法的根拠の整理、解決までの所要時間など、「見立て書」には入力項目が設定されており、作り直した場合も作成履歴は保存され、変化の過程を検証できるようになっている。また、「E ルーム」の機能では案件ごとに、ほかの弁護士も自由に閲覧することができ、スレッドでの発言も可能。解決過程の手法、クオリティーをリアルタイムで確かめられるため、若手弁護士の業務管理、育成に大きく役立っているという。