事務所探訪:2018年1月号 Vol.61

事務所探訪

アトーニーズマガジン 事務所探訪

多種多様な「働く場」としての法律事務所を、読者に代わり、編集部が取材します。事務所の理念・方針・特徴・こだわりや工夫が凝らされた事務所の“日常風景”を分かりやすくお伝えします。

※掲載記事の内容は取材当時のものです。

Style of Work

事務所探訪

弁護士法人琴平綜合法律事務所

「安心・信頼・夢」を揃え、邁進できる環境を!
“ 弁護士のやりがい第一”を掲げ事務所を運営

国税・検察特捜部から無罪を勝ち取った元クレディ・スイス証券部長脱税事件、大戸屋ホールディングス内紛事件などに関与し、訴訟・紛争解決の名手として知られる弁護士。そんな小松正和弁護士が2014年に立ち上げたのが小松綜合法律事務所(現琴平綜合法律事務所)。以来、設立3年で9名の弁護士が入所。近時は特に社内弁護士のいる企業からの依頼が増えている。「いい事務所を創れば優秀な弁護士が集う。優秀な弁護士が集えばいいクライアントに恵まれる」と語る小松弁護士が目指す〝いい事務所〞とは?
「端的にいえば〝仕事と人生がどこよりも楽しめる場所〞。実現のためには経済的安心、人的信頼関係、夢、この3要素が必要です。将来にわたり収入の心配がない、パートナー間の確執や〝所内政治〞が生じない仕組みで運営し、信頼できる仲間を選ぶ、活躍の機会がある――、これらを大事にしています」
これを裏付けるように同事務所には、小松弁護士の6期上の児島幸良弁護士が大手事務所のパートナーを辞して参画。「『論語』には、『之を知る者は、之を好む者に如かず。之を好む者は、之を楽しむ者に如かず』との教えがあります。毎日夢中で仕事を楽しめる事務所を創ってくれた小松弁護士に感謝の気持ちでいっぱいです。移籍後、家内からは『あなた何だか毎日楽しそうね』と言われ、ロースクールの教え子からは『先生が何歳も若返った』と言われ驚きました」(児島弁護士)
小松弁護士は35歳の時、人間ドックで問題が見つかった。「人生は一度きり。悔いなく生きねば。そこで、自分なら、あるいは自分が尊敬できる弁護士なら、こういう事務所に入りたい、と心から思える事務所を創りたいと考えたのです」
パートナーの早川皓太郎弁護士が、小松弁護士のマネジメントスタイルを教えてくれた。「優秀で人間的魅力もある弁護士を発掘し、各弁護士の個性や強みが生かされるように促す。優秀な弁護士が、やりたい仕事に信頼できる仲間と楽しく取り組めば、あとは〝放っておいても自ずと優れた成果を出す〞という考えです」
同事務所の弁護士たちに課された約束は、〝成長努力義務〞だ。「パートナーは、評価されたりノルマを課されることはうっとうしいはず。ノルマを課されて仕事が楽しくなるはずがない。フォーカスするのは〝去年の自分と比べて本人自身がどれだけ成長したか〞のみ。売り上げは関係なく、他人との比較もしない。メンバーが仕事を楽しみ、成長し、夢を実現していくのが面白いのです」(小松弁護士)。
しかし、企業を中心に〝目の肥えた依頼者〞の多い同事務所で結果を出すには、「突出した何かが必要です」と、早川弁護士。「人によって得意なところは異なります。例えば、建築の世界では設計士が自ら工事を行うことはありません。ある分野への専門的知見にせよ、人間的魅力にせよ、突出した能力があることで、他の人ではできない、依頼者が感動する仕事をすることができます。足りない部分は、時に面識のない先生にでも連絡して、積極的に外部の弁護士も巻き込む。各自が〝強み〞を生かし、依頼者のために最高の結果を追求するのが当事務所のスタイルです」
また当然ながら、楽しく仕事をすることと、ラクをすることはまったく違う。「仕事の楽しさは、実力を出し尽くし、苦難を乗り越え、依頼者に評価をいただいた時に味わえるもの。つらいことも多い仕事だからこそ、所内の煩わしいことを極限まで減らしたいのです。夢中になってする仕事は責任感で嫌々やる仕事よりもずっといい仕事ができる」と、小松弁護士。
成長意欲が高く、突出した力を持ち、仲間と楽しく仕事ができる弁護士――同事務所の採用基準は高い。しかし、幸せな弁護士人生を送りたいなら、門を叩く価値がある事務所ではないだろうか。

■プロフィール

  • 所在地/〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-14-1郵政福祉琴平ビル3階
  • TEL/03-6457-9175(代)
  • http://www.kplaw.jp/
  • 2014年4月設立。16年11月に移転・拡充。弁護士10名(2018年1月に69期1名入所)、事務スタッフ6名。「事務所主導で注力分野を決めるのではなく、“入所した弁護士が手がけたい分野”を扱いたい。良い仕事をすれば口コミで顧客は広がる」という思いから、ホームページはあえてごく簡単な内容としている。