服部梓弁護士、上田朱音弁護士、福田航弁護士、厚ヶ瀬宏樹弁護士に、アソシエイトの視点から同事務所の魅力などについて語ってもらった。まず、入所理由を、服部弁護士は次のように振り返る。
「事務所説明会の際、影島弁護士から『この事務所では、入所1年目はリサーチを徹底的に行うので、扱った分野について日本で一番詳しくなれる』と聞き、そこに魅力を感じて入所しました」
同事務所では「完璧な仕事をする」という理念のもと、入所1年目の弁護士が〝徹底的に調べる〟ことに膨大な時間をかけることが、〝プラスに評価される〟という方針を執る。ゆえに若手弁護士は心理的安全性を得ながら、徹底的に調べ尽くすことができるのだ。
仕事の進め方は、部門制ではなく、案件ごとにチームを組成するかたちだ。「そのため、若手のうちは本当に様々な業務を、様々な先輩弁護士のもとで経験できます。まだ専門分野が定まっていなかった私にとって、どの分野が自分に合うのか、働いてから決められるのが魅力でした」と、上田弁護士。なお、組成されたチームの中で最も司法修習期の若い弁護士が、〝主任〟として議論をリードすることが求められる。このルールの理由を、影島弁護士はこう説明する。
「主張の戦略や裁判所に提出する証拠を検討していくため、チーム内で一番若手の弁護士がドキュメントの精査や判例・学説などの徹底的な調査を行い、それをもとにチームメンバーで議論します。つまり、若手弁護士の初動や意見なくしては仕事が始まらない状態です。最終的な意思決定は皆で議論のうえで行いますが、若手弁護士に責任感と実行力を身につけさせ、大型案件であっても全体像を常に意識して、自らの判断で動く――そのようにして若手弁護士の成長を確実に促したいと思っています」
福田弁護士は入所後すぐ、「大学名の略称を巡るブランド表示訴訟」に関与した。
「証拠収集から主張書面の作成までを手がけ、自分なりに最善と思える材料をつくり上げました。実際、集めた証拠が判決で有利な要素として認定され、勝訴につながった時は、自分の頑張りが裁判官に届き、依頼者に喜んでもらえたと感じられ、大きなやりがいが得られました」(福田弁護士)
厚ヶ瀬弁護士も重ねて言う。
「〝自分でやっている〟という実感を、入所1年目からずっと持ち続けられることが嬉しいです。訴訟で勝訴の結果を得られた時や、M&A案件で取引が無事に完結した時などは、〝自分の判断と行動が、この結果を導いた〟と実感できます。それが、次の案件へのモチベーションにもつながっています」
4名の弁護士が共通して語る事務所の魅力は、〝人〟だ。厚ヶ瀬弁護士が代表して教えてくれた。
「当事務所の弁護士は、真面目で実直な方が多いと思います。ひとたび仕事となると、徹底的に突き詰め、年次や立場に関係なく〝誰の発言か〟ではなく、〝発言の内容〟を重視します。当然、入所1年目の弁護士の意見が成果物に反映されることもあり、若手弁護士の声を真正面から受け止める風土です。書面作成では先輩弁護士から細部まで丁寧な指導があり、気になる点は先輩自身が原典まで遡って確認するなど、誠実に仕事に向き合う姿勢を持つ方ばかりです」