※1/「日本型」を付けた意味は、櫻井氏によれば「アメリカには公設弁護人事務所(パブリックディフェンダーオフィス)という刑事弁護だけを行う国営の事務所がある。日本では国ではなく日弁連が主導したこと、および民事弁護もすることから、誤解を招かないため、あえて日本型と付けた」という。桜丘法律事務所>公設弁護人事務所 参照
http://www.sakuragaoka.gr.jp/kosetsu/
※2/日弁連や各弁護士会が設立した「公設事務所(過疎地型・都市型)」の第1号はそれぞれ次のとおり。
「石見ひまわり基金法律事務所(現:浜田ひまわり基金法律事務所)」島根県浜田市2000年設立(日弁連 ★ひまわり)、「東京フロンティア基金法律事務所」東京都新宿区2001年設立(第二東京弁護士会 ★フロンティア)、「東京パブリック法律事務所」東京都豊島区2002年設立(東京弁護士会 ★パブリック)、「渋谷シビック法律事務所」東京都渋谷区2003年設立(第一東京弁護士会 ★シビック)、「日本司法支援センター」東京都千代田区2006年設立(国・行政 ★法テラス)
※各★印は、弁護士会ごとの呼び名
※3/ヨハネ伝12章「一粒の麦もし地に落ちて死なずばただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし」というキリストの言葉。『一粒の麦もし死なずば』といえば、そこから表題をとったアンドレ・ジードの自伝的著作を指すことが多い。
※4/『誤まった裁判─八つの刑事事件』(上田誠吉、後藤昌次郎 著。岩波新書)。本誌10ページ参照。
※5/三菱樹脂事件は、1963年に東北大学法学部を卒業した高野達男氏が、在学中にいわゆる「60年安保闘争」に参加したとして、内定先である三菱樹脂株式会社から本採用拒否を受けた事件。
※6/西肇氏(株式会社法学館 代表取締役)。
※7/伊藤茂昭氏(32期)/中央大学法学部卒。シティユーワ法律事務所パートナー弁護士。
※8/第二次サラ金禍、あるいは第二次サラ金パニック(1982~1983年ぐらい)。高金利、過剰融資、さらに暴力的取り立てにより、自殺者が急増するなど社会問題となった。
※9/単身で死刑囚の弁護を行っていた櫻井氏に、「救援連絡センター」からサポートの申し出があった。櫻井氏は国選弁護人をいったん解任された後、安田弁護士らと共に、無償の私選弁護人として、この事件に再度携わることになった。
※10/第二東京弁護士会所属。「刑事弁護の神山」は有名。櫻井氏とは諸橋事件(殺人死体遺棄事件)の再審弁護団で共に活躍するなどして互いの理解が深い間柄。日弁連 裁判員対応室 嘱託、日弁連 裁判員本部 事務局次長、第二東京弁護士会 裁判員裁判推進センター 委員、龍谷大学法科大学院 客員教授などを務める。
櫻井氏の志をつなぐ地方赴任弁護士たち
現在までに桜丘法律事務所所属で、地方へ赴任した弁護士の一覧(2010年5月現在、赴任中含む)。
※【ひ】─ひまわり基金法律事務所、【ほ】─法テラス(日本司法支援センター)
(52期)松本三加氏/【ひ】北海道・紋別→【ひ】福島県・相馬
(54期)亀井真紀氏/【ひ】北海道・紋別
(55期)佐藤倫子氏/【ひ】岩手県・花巻
(55期)田岡直博氏/【ひ】岩手県・宮古
(56期)大窪和久氏/【ひ】北海道・紋別→【ひ】鹿児島県・奄美
(57期)冨田さとこ氏/【ほ】新潟県・佐渡島→【ほ】沖縄県・沖縄
(57期)本多雅氏/【ほ】愛知県・三河
(58期)菊地環氏/【ひ】石川県・輪島
(58期)新谷泰真氏/【ひ】岩手県・宮古
(59期)高木良平氏/【ほ】長崎県・長崎
(旧60期)石丸文佳氏/【ほ】長崎県・五島
(新60期)師子角允彬氏/【ほ】長崎県・佐世保
(旧61期)虫本良和氏/【ほ】千葉県・千葉
(新61期)小口幸人氏/【ひ】岩手県・宮古